No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

家族ずっと

イメージ 1
 
ひと月前に再婚した夫には女の子の連れ子がいる。まださん付けで呼ばれる私は授業参観の日が近づき、遠慮と希望が入り交じった複雑な気持ちになる。そして母の日が来て……。「ピンクのカーネーション」など、親子のあり方を見つめる8編。


森浩美さんの本です。
 
「家族」をテーマにした短編集の第五弾だそうです。
地元の図書館にとびとびでしか置いていないせいで、中途半端に読んだり読めていなかったり。
 
とはいえ、どの作品も何だかほろりと切なくなったり、嬉しくなったりする話ばかりです。
 
父親がいた時の自分の家族がうまくいっていなかったので、どうしても家族ものには弱いです。
 
本作の中に出てくる、海外への転勤が決まってどうしても家族旅行に行きたいと頑張るお父さんとか、娘とのちょっとした微妙な距離を不器用ながら埋めようとたどたどしく娘と会話する父とか、何だかそういう父親像をうらやましく思ってしまうのです。
 
まあ予定もないのですが、結婚式で花嫁姿の娘を見て泣いてくれるお父さんが私の憧れです(笑)
 
「ピンクのカーネーション」では思わず目頭が熱くなりました。
ちょっとばかし切ない話もありましたけど、全体的に最後にほわあっと温かい気持ちになれる作品ばかり。
 
とても読みやすく、家族って良いなあと思う作品でした。
(4.5点)