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こちらの事情

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母を介護施設に送り出さなければならない苦悩の息子に、母が言う。「人の手は二つしかない。大事なものができれば、先に持っていたものは手放さなくちゃ」(荷物の順番)。前作「家族の言い訳」で熟年世代に涙を伝わせた著者が放つ、期待の短編集。


森浩美さんの本です。
 
「家族の言い訳」の続編的な位置づけで出された作品だそうで。
その「家族の言い訳」で泣かされたので、今回も結構期待して読んでしまったのですが・・・
 
年齢層高め、部長職やそこそこの地位を持った男性主人公、子供は成人して家を出ていたり・・・という設定と、現状からの過去の回想・・・というパターンが続きすぎて、後半はどこまで読んだのか分からなくなる感じでした。
 
とても読みやすく温かみのある文章を書かれる森さんなので、もちろん読みやすいのですが、今回は主人公に共感・・・というよりイメージがわきにくかったのがそこまで楽しめなかった要因ではないかと。
 
たとえば自分も家族を持って、主人公と同じくらいの年齢になった時に読んだらもっと違ったのかもしれません。
ちょっと読むのが早すぎたのかも。
(3.5点)