家族に悩まされ、家族に助けられている。誰の人生だってたくさんの痛み、苦しみ、そして喜びに溢れている―。作詞家・森浩美がその筆才を小説に振るい、リアルな設定の上に「大人の純粋さ」を浮かび上がらせた。『ホタルの熱』『おかあちゃんの口紅』はラジオドラマや入試問題にもなった出色の感動作。
森浩美さんの本です。
目頭が熱くなり、涙が滲みました。
個人的には、☆5つの素晴らしい作品です!
しかし、レビューを見たら意外と否定的な意見の人もいてびっくり。
ああ・・・でも、今の私の精神状態がこんなだからこそ、響いてきたのかもしれない・・・・とも思います。
それと、どうしても「幸せな家族」とは程遠かった私には、家族というテーマで書かれたこの短編達が、やけに心に響いて仕方がなかったのかも。
森さん、恥ずかしながら名前を知らなかったのですが、Kinkiの「愛されるより愛したい」とか、ブラックビスケッツの「タイミング」とか、数々のヒット曲の作詞を手がけている方なのだそう。
だからでしょうか。
細かい描写の一つ一つに、光るものを感じました。
気付かないような小さな描写なんだけど、その描写があるとないのとでは・・・・物語の厚み・深みが違うな!と思うような。
個人的に目頭が熱くなったのは、
「ホタルの熱」「おかあちゃんの口紅」「イブのクレヨン」でした。
どの話も、ぐっと掴まれていつの間にか物語の中に惹きこまれてしまいます。
何度も読み直したい、素敵な作品でした!
絶対お薦めです。