No-music.No-life

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2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

地下街の雨

麻子は同じ職場で働いていた男と婚約をした。しかし挙式二週間前に突如破談になった。麻子は会社を辞め、ウエイトレスとして再び勤めはじめた。その店に「あの女」がやって来た…。この表題作「地下街の雨」はじめ「決して見えない」「ムクロバラ」「さよな…

モノクローム

母さんはなぜ、僕を捨てたの? 答えはきっと、盤の上にある。母子家庭で育ち、幼いときに母に捨てられた少年・慶吾。孤独の中で囲碁に打ち込む慶吾の姿を、写真部の香田のカメラがいつも捕らえていた。香田の屈託ない態度のおかげで徐々に心を開いた慶吾は、…

地図のない旅 おいしいコーヒーのいれ方 Secound Season VIII

誰一人として、勝利くんを罰しようとしなかった。その結果、彼はあそこまで追い詰められたんです—中沢の言葉を反芻しながら、風見鶏のマスターは、自分がかれんの兄であることを花村家に告げに行く。由里子さん、若菜ちゃんもそれぞれのつらい経験を乗り越…

鍵泥棒のメソッド

銭湯で転倒し、頭を強打。記憶を失った羽振りのいい男。居合わせた売れない貧乏役者・桜井は、出来心からロッカーの鍵をすり替え、彼になりすます。が、その男はなんと、誰も顔を見たことのない伝説の殺し屋だった!桜井は男にきた大金の絡んだ危ない依頼を…

死神の浮力

『死神の精度』で活躍した「千葉」が8年ぶりに帰ってきた! 娘を殺害された小説家・山野辺夫妻と、担当した人間を一週間調査し、その死の可否の判定を下すことを仕事としている死神(千葉)との交流をもとに、良心を持たない人間である殺害犯の本城崇への復…

波形の声

小学校四年生の中尾文吾が自宅で襲われた。補助教員の谷村梢は文吾から、スーパーで教師の万引きを目撃したと聞いていた。だが襲われる直前、梢の名前を呼ぶ声を近所の人が聞いていたという。疑惑の目を向けられた梢は……。 長岡弘樹さんの本です。 「傍聞き…

雨の降る日は学校に行かない

昼下がりの保健室。そこは教室に居場所のないサエとナツのささやかな楽園だった。 けれどサエが突然“自分のクラスに戻る”と言い出して──「ねぇ、卵の殻が付いている」 “お父さん、お母さん、先立つ不孝をお許しください”。早朝の教室で、毎日手帳に書いてい…

小暮写眞館<下>

人の想いは思いもかけない場所に現れることがある。たとえば写真とか。英一の小学生の弟、光の様子がおかしい。友人のテンコによれば、彼は写眞館の元主、小暮さんの幽霊に会いたいのだという。そして垣本順子、英一と家族、各々が封印してきた過去が明らか…

渇き。

品行方正だった娘・加奈子が部屋に何もかもを残したまま姿を消したと元妻から聞かされ、その行方を追い掛けることにした元刑事で父親の藤島昭和。自身の性格や言動で家族をバラバラにした彼は、そうした過去には目もくれずに自分が思い描く家族像を取り戻そ…