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こころのつづき

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シングルマザーに育てられた奈々は、結婚を来年に控えた12月、実の父親が軽井沢で働いていると聞いて訪ねていく。そこで聞かされたのは意外な真実だった……。(第1話「ひかりのひみつ」)
結婚を控えた娘が知った両親の真実、愛犬を亡くした男の悲哀、義母の介護を続ける主婦の本音…。毎日を懸命に生きている人たちの日常を丁寧にすくい取った、慈愛あふれる8つの絆の物語。


森浩美さんの本です。

 
「家族の言い訳」で泣かされ、他の森さんの作品も読みたいなあと思っていたのですが、地元の図書館には揃っていなくて・・・なかなか読む事ができませんでした。
 
この本を見つけて早速借りて来ました。
 
感動というのとはまた違うのですが、読後にほっこりと温かな気持ちになる短編集でした。
 
「小さな傷」「Fの壁」「ダンナの腹具合」「お日さまに休息を」が良かったです。
特に、「ダンナの腹具合」は、旦那さんがお腹が弱く、しょっちゅう下痢になるという(笑)
旦那さんが語る、お腹が急に痛くなったときの体験記が、同じく頻繁にお腹を壊す私にはリアルに納得できるものばかりで(笑)つい感情移入してしまいました。
 
この歳になってくると、いつか誰かと寄りそって生きていくようになる時もくるのかな、と現実的に考えます。
この物語に出てくる家族は、必ずしも幸せ一杯という訳ではないけど、些細でも小さな幸せを大事にしていきたいなあと思いました。
 
森さんの作品は、本当に温かみがあって良いですね。
(4点)