No-music.No-life

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花や咲く咲く

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昭和十八年、初夏。女学校三年生の三芙美は、思いがけず手に入った布でブラウスを縫い始める。女学校のマドンナ・和美、韋駄天の詠子、あくびが似合う則子。美しい布に触れ、笑い合う四人にも、戦争の暗い影が忍び寄っていた―。


あさのあつこさんの本です。
 
なんだか意外な気がしますが、初めて戦争の話を書いたということです。
 
あさのさんが描く少女たちのなんと生き生きとしたことか。
だからこそ、単純に自分がデザインした服を誰かに着てもらいたい、もっと勉強をしたい、というささやかな夢ですら叶わない戦争という現実があまりに残酷に響きます。
 
空襲後に消息不明になった友人達も、きっとどこかで生きているはずだと信じたいです。
(4点)