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アキラとあきら

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零細工場の息子・山崎瑛と大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。生まれも育ちも違うふたりは、互いに宿命を背負い、自らの運命に抗って生きてきた。やがてふたりが出会い、それぞれの人生が交差したとき、かつてない過酷な試練が降りかかる。逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった―。



池井戸潤さんの本です。

今まで読んできた池井戸作品とはがらりと印象の違う話でした。

文庫を手に取った時にそのページ数の多さ、分厚さにおののいたのですが、さすがの私でも読み終えるのになかなかの時間を要しました。

読みづらいという訳でも、つまらないという訳でもないのですがね。

アキラとあきら、境遇も立場もまったく違う同じ名前の二人の小学生の頃から大人になるまでの人生を描いているのですから、これだけどっしりとしたボリュームになってもおかしくはないですね。

自分も親に翻弄されて貧乏な幼少期を過ごしたせいか、工場経営をする両親の息子である瑛の小学生の頃の話は身につまされるものがありました。

一人は社長、一人は優秀なバンカーとして辣腕を振るうのですが、最後まで飽きさせない展開でした。

ちなみにカバーイラストは加藤木麻莉さん。やっぱり加藤木さんの絵は素敵です。
(4点)