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ロートケプシェン、こっちにおいで(文庫版)

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せっかくの冬休みなのに、酉乃初と会えずに悶々と過ごす僕を、クラスメイトの織田さんはカラオケへと誘う。当日、急に泣きながら立ち去ってしまった彼女にいったい何があったの? 学内では「赤ずきんは、狼に食べられた」と書き残して不登校となった少女を巡る謎が……。僕は酉乃に力を借りるべく『サンドリヨン』へと向かう。女子高生マジシャン・酉乃初の鮮やかな推理、第二集。


相沢沙呼さんの酉乃シリーズ第二弾。
 
大好きなシリーズ。
イラストの加藤木麻莉さんが描く表紙もとても可愛い。この本で加藤木さんを知り、すっかりファンになった私です。
脳内イメージはこのイラスト通り。
 
酉乃が可愛すぎて可愛すぎて!
そして相変わらずへたれの須川くんの周りには(可愛い)女の子ばかりが集まってくるのが解せないんですがね。
 
もどかしいほど遅々として進展しない二人の恋模様と、クラス内で突然グループから弾かれた女の子。
連作短編となっており、一つ一つ小さな事件を酉乃が解決していきます。
 
相沢さんは男性作家とは思えないほど、女子同士の軋轢であるとか残酷な世界をこれでもかというくらいリアルに書くんですよね。
今回もクラスの中でスクールカーストの上位に位置しているグループから、突如弾かれて不登校になってしまった女の子が書かれていますが、これもえぐいほどリアル。
 
不器用で気持ちの伝え方も上手くはできない酉乃が、須川君の協力を得ながらこの問題を解決しようと頑張っている所がとてつもなく健気で、ぐっときます。
 
叙述トリックにまんまとミスリードを誘われていることにも気づき、二重にも三重にも楽しめる第二弾でした。
いやほんと、酉乃はもう少し歳を取ったらめちゃくちゃモテる子になる予感がひしひしするね。
 
精神年齢が実際の年齢に追いついていないくらい落ちついているけど、めちゃくちゃ美人なんだから。
あーやっぱり可愛いです。大好き。
(4.5点)