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トギオ

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選考委員が驚愕した衝撃の問題作がついに文庫化!捨て子の「白」を拾ったがために、大きく狂いはじめる主人公の人生。村八分に遭い、クラスメイトからも陰湿ないじめを受ける。村を出た主人公は港町に流れつき、やがて大都会・東暁“とうぎょう”を目指す。悪事に手を染め、殺伐とした東暁で地べたを這いつくばって生きる主人公が唯一気にかけていたのは、村に置いてきた白のことだった―。


太朗想史郎さんの本です。

第8回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。
(ちなみに、同回の同時受賞は、中山七里さんの「さよならドビュッシー」)。

解説の吉野仁さんが言う通り、読者を選ぶ小説でした。
私は残念ながら、「何が面白いのかさっぱり分からない」と思ったクチで、とにかくページをめくる手が重いのなんの…

斬新な書き方(設定や人物描写に、ほとんど説明がない)、設定は確かに非凡なものを感じましたが、あまりにも唐突に新しい人物が出てきて戸惑ってしまったり、この物語の世界がいまひとつ理解できないものだから、読みにくさしか感じませんでした。

登場人物も、まるで血が通ってないと思えるくらいに冷淡で淡々としたキャラばかりで好きになれず。。

私はやはり、ちゃんと説明(謎解きや解説、種明かし)があるものを好んでいて、どうしても理解できず難しいという気持ちしか抱けませんでした。


同時受賞の中山七里さんの作品はとても楽しめたので、私には太朗さんの作品は合わなかったようです。
まあ、読んでみたいと思っていたので、上司が貸してくれて読めたのは良かったですが…うーん、久々に5点満点中3点の作品かも。。