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2020年 読書リスト(全て反映済)

秋になったせいか、読書欲が高まって本ばかり読んでいる。

2020年は在宅勤務生活が長くて、仕事の合間に休憩を兼ねて本を読んでいたりする。

現在進行形なので今日までで読んだ本を羅列。

 

2020年

花咲舞が黙ってない/池井戸潤

→少しだけ半沢直樹も登場。スカッとする展開。

■アンド・アイ・ラブ・ハー 東京バンドワゴン/小路幸也

→安定の面白さ。堀田家の人々の成長が毎回楽しみ。

■カンパニー/伊吹有喜

→バレエ団の話。全くバレエのことは分からないのに、伊吹さんの文章を読んでいると、目の前でバレエを見ているような錯覚を抱く。奥深いバレエの世界を知ることができる。

■いるいないみらい/窪美澄

→既婚、未婚、死別、年齢的な難しさで「子供がいない」人たちを主人公にした短編集。多分今読んだらもっと感情移入してしまうのではなかろうか・・。

■あなたの愛人の名前は/島本理生

→島本さんの描く主人公が最近パターンが似てきていて食傷気味。。

■花と流れ星/道尾秀介 ※再読

■逃走/薬丸岳

→やはり外れのない薬丸さん。兄の妹への深い愛情が感じられる作品。

■これは経費で落ちません! -落としてください森若さん-/青木祐子

■これは経費で落ちません! -経理部の森若さん3-/青木祐子

■これは経費で落ちません! -経理部の森若さん4-/青木祐子

■骸の爪/道尾秀介 ※再読

■山登り語事典:登山にまつわる言葉をイラストと豆知識でヤッホーと読み解く

■これは経費で落ちません! -経理部の森若さん2-/青木祐子

■これは経費で落ちません! -経理部の森若さん-/青木祐子

■闇の底/薬丸岳

→これはちょっと他の作品に比べてあっさりだったかな。考えさせられるのはいつものことだけど。

 

■蒼色の大地/薬丸岳

→螺旋プロジェクト4作目。薬丸岳の作品にはほぼ外れがないと個人的に思っているのと、4作目ともなると設定が分かってきているので一番面白く読めた。

■教場0 刑事指導官・風間公親/長岡弘樹

→ドラマ化でも話題。風間の目がなぜああなってしまったかの回答がここに。

■視線/永嶋恵美

→永嶋さんといえば、こういう話。不穏な雰囲気がビシバシ。

■なぜ猫は旅をするのか?/永嶋恵美

→こっちはそんなに楽しめず・・

■これは経費で落ちません!6 -経理部の森若さん-/青木祐子

→ドラマと若干内容が違うが、これはこれで面白い。明日もまた頑張って働こうと思えるシリーズ。

■どうしても生きてる/朝井リョウ

→若い主人公の青春、葛藤をキラキラと描くイメージの朝井さんが、様々な事情を抱える大人たちの話を書いた意欲作。暗い気持ちになる作品が多かったが、人生はこんなものだよなあとしっくりきたりもする。

■嘘つき女さくらちゃんの告白/青木祐子

→胸糞な話。「これは経費で~」のたまに見える毒の部分が、ふんだんにあしらわれた、といった感じか。後味悪し。

■人面痣探偵/中山七里

■生のみ生のままで 上/綿矢りさ

→同性としか付き合ったことのなかった主人公が、同性の女子に心を奪われる。「普通」の恋愛しかしてこなかった人間特有の葛藤と周囲の偏見。

■生のみ生のままで 下/綿矢りさ

■カエルの小指 a murder of crows/道尾秀介

→「カラスの親指」を読んで大分経っているので、再度してから読むべきだった!と思った本。どんでん返しに次ぐどんでん返しが大好きだったと気づかされた本。

■AX(文庫版)/伊坂幸太郎

→やっぱり泣ける。文庫化したら絶対買おうと決めていた殺し屋シリーズ。恐妻家だけど腕の良い殺し屋の兜。悲しくも優しい物語。

■風と共にゆとりぬ(文庫版)/朝井リョウ

→文庫化、待っていた!もちろん購入。コロナで図書館が閉館していて本が読めない日々が続いていたので、明るい気持ちで読める朝井さんのエッセイはやっぱり最高!

鈴木みきのぐるぐる山想記/鈴木みき

→山度は低めな鈴木みきさんの本。なのであまり山気分は味わえず。

■ひと/小野寺史宜

→書店やらで話題になっていて気になっていた本。両親を立て続けに失い、田舎から東京に出て一人暮らす主人公の再生の物語。劇的な何かが起きる訳ではないが、これが日常だなとしみじみ感じさせる良作。

■明星に歌え/関口尚

→引っ越し前に図書館で借りていたものの、引っ越し日までに読み切れず、途中で返却することになり、続きが気になっていた本。お遍路を通して成長する登場人物たちの姿と、自分も旅しているような気分が味わえるのが良かった。

■死にゆく者の祈り/中山七里

→「教誨師」という聞きなれない言葉が出てきて、こんな人がいるんだと知るところから始まる。死刑執行が決まった囚人は何を思うのか。そして登山を甘く見てはいけないと実感。

■あきない世傳 金と銀(七)碧流編/高田郁

→辛い展開が続いたため、また何か辛いことがあるのでは?とハラハラしながら読むも、ほっとする展開。続きが気になる。

■マリアビートル/伊坂幸太郎 ※再読

■イノセント・デイズ/早見和真 ※再読

WOWOWで放送したドラマ版をやっと今年見ることができた。竹内結子では綺麗すぎないか?と思ったのだが、迫真の演技に引き込まれた。つくづくこの女優を失ったことは惜しい。

■わたし、定時で帰ります。/朱野帰子

→ドラマが毎回楽しみだった。業界的にも身近なのと、働いている人の話のほうがイメージしやすいのか親近感がわく話だったから。小説も面白く読んだ。

■傑作はまだ/瀬尾まいこ

万引き家族/是枝裕和

→映画を見た後に読む。「家族」とは「血の繋がり」とは・・改めて考えさせられる。

■線は、僕を描く/砥上裕將

メフィスト賞受賞作。殺人事件も探偵の推理もないが、惹きつけられた話。水墨画という身近にない話を題材にしていたのも新鮮。

■君が夏を走らせる/瀬尾まいこ

→「あと少し、もう少し」で登場した人物の話だったらしいが、読んでいても全然気づかなかった。なかなか知人の高校生に子守を頼もうとは思わないと思うが・・子供がかわいかったので物語としてはあり。

■騒がしい楽園/中山七里

→「闘う君の唄を」の続編。

ヒポクラテスの試練/中山七里

→中山さんの作品の中でも好きなシリーズの一つ。古手川と真琴のじれったいほど進まない関係と、死体解剖にかけては一級の光崎法医学教室に運ばれた死体からは、パンデミックを予感させる危険が・・。次回作にも期待。

■アー・ユー・テディ?/加藤美秋

→作品によって読みにくさも感じる加藤さんだが、このシリーズはなかなか面白いかも。埼玉のディスリ具合が凄いが、凸凹コンビの今後の活躍が気になる!

■群青のタンデム/長岡弘樹

→ただただ難しくて理解できず。

野ブタ。をプロデュース/白岩玄

→リアルタイムでドラマを見ていなかったので、コロナ禍で放送されていた時に見て原作が気になって読んだ。ドラマとは大分違うが、ブラックな展開がなかなか新鮮。以前から文芸賞受賞作品が自分好みだったことを思い出した。

■あきない世傳 金と銀(八)瀑布編/高田郁

→めちゃめちゃ気になる終わり方ー!!賢輔どんの思い人のことを考えると、妹の気持ちもわかるけど・・・そりゃないよ。。続きが気になって丁度新刊発売だったから買おうかと思ったが、我慢。

■帝都地下迷宮/中山七里

→鉄道オタクの深さを知る。未知の世界。

■発注いただきました!/朝井リョウ

→企業とのタイアップ作品を、テーマ・作品・答え合わせで構成した作品集。感動的な話の後で冷静な自虐コメント(答え合わせ)が笑かしてくれる。

10年後もまたこういう企画をよろしくお願いしたい。

■幸せ戦争/青木祐子

→この方、意外といやミス的な展開が主流なのかしら。「これは経費~」が異色なのかもね。

■ツナグ 想い人の心得/辻村深月

「ツナグ」の続編。前作で登場した人物の話も出てくる。前作の話を大分忘れているので読み返してから読んだらもっと楽しめたかも。続編もあるかな。

■絶望スクール 池袋ウエストゲートパークXV/石田衣良

→アニメ、非常に面白く見ている。日本で学ぶことを夢見て海外からやってきた留学生たちの現実。日本にきて落胆するような辛い現実がすぐ身近に転がっているのは辛い。

■鹿の王 水底の橋/上橋菜穂子

→禁忌とされる治療法があれば患者を救える、しかしそれが許されないとしたら・・医者にとって何が大事なのか、考えさせられる。

■カインの傲慢/中山七里

→犬養シリーズはいつも結構重いテーマだったりする。毎回考えさせられてしまう。

■これは経費で落ちません!7 -経理部の森若さん-/青木祐子

■いけない/道尾秀介

→久々にネットでネタバレを読むくらい難しくてあまり入りこめない話だった。実は随所に仕掛けがあって深い話だったのね。

■合唱 岬洋介の帰還/中山七里

中山七里、シリーズオールスターの巻!岬シリーズは大好きなのだが、古手川、渡瀬、犬養、光崎、真琴、御子柴・・・他シリーズの主要人物が一堂に会して

ニヤニヤが止まらない本。

■トリニティ/窪美澄

→窪さんの作品の中でこんなに読了までに時間を要した作品があっただろうか。。というくらい時間を要した本。つまらない訳ではないのに、なかなか進まないこの感じ。

伊吹有喜さんの「彼方の友へ」と似た舞台なのに、どうもこちらには入りこめずだった。

蜜蜂と遠雷/恩田陸

→かなり久々の恩田さん。本屋大賞受賞、映画化と話題になっていて読んでみたいと思っていた。かなり分厚い本で上下段なのにすらすら読めた。ピアノコンクールの光景が鮮やかに脳裏に浮かびあがった。

■わたし、定時で帰ります。ハイパー/朱野帰子

→ほぼドラマ通りの1作目から、設定が結構変わっている2作目、新鮮な気持ちで読む。来栖くんが好きなので、成長ぶりが嬉しい。ドラマまたやらないかな。

■テディ・ゴー! アー・ユー・テディ?2/加藤美秋

→1作目より格段に面白く、読みやすい。凸凹コンビがついに探偵事務所設立!

■雲を紡ぐ/伊吹有喜

→毎回涙腺が緩む伊吹作品。不登校の女の子が家を飛び出し、ホームスパンの職人の弟子入り。将来のことがなかなか決められず悩む主人公と、大人であっても迷う両親の姿。すれ違う家族が糸をつむぐように少しずつ繋がりを取り戻していく物語。

■テロリストの家/中山七里

→公安刑事が主人公。あろうことか、自分の息子がテロリストに関わったとして逮捕され、公安として父親として揺れる主人公の姿が描かれる。真相がわかると、妹に対して非常にもやっとさせられた。

■マイ・フェア・テディ(アー・ユー・テディ?3)/加藤美秋

→シリーズを重ねるごとに面白くなっていくシリーズ。新たな人物(?)も登場し。。

■夜がどれほど暗くても/中山七里

→週刊誌の副編集長の息子が突然殺人を犯し、死亡したという一報が飛び込む。突如として追う側から追われる側になった主人公の苦悩。真犯人は予想通り。

■クマ刑事 アー・ユー・テディ?4/加藤美秋

→これでシリーズ終了とは寂しい。何気にドラマ化していたんだと知る。ちょっと見てみたかった。

■楽園の烏/阿部智里

八咫烏シリーズ第二部開幕!待望の。雪哉や千早、長束など第一シリーズでは馴染みのある面々も登場。20年くらい時が経った世界が描かれていて、この20年で何があったのか気になるくらい雪哉が変わっている。。ファンタジー小説と思って読むと足元がすくわれるのは第二部でも健在。どんでん返しの連続で最後の最後まで面白さは止まらない。とても続きが気になるが、改めて第一部も読み直したい。

■告解/薬丸岳

→一気読み。薬丸さんの作品はどうしてこうもぐっと読者を惹きつけるんだろう。飲酒運転で一人の命を奪い、ひき逃げした罪で捕まった若者。罪を認め、贖罪の気持ちを持って生きていくことの重さ、遺族の思いに心打たれる。

■毒島刑事最後の事件/中山七里

→毒島刑事の濃いキャラクターが苦手で、続編を読むのを躊躇していたのだが、麻生班の一員で、犬養のトレーナー役だったころの話だったので意外と楽しく読めた。

 ■誓約(文庫版)/薬丸岳

■図解 大づかみ日本の近現代史

→私が好きな幕末の徳川幕府の終幕から明治、大正、昭和、平成の911テロまで、図解と簡潔な説明で辿る。

興味のある幕末や戦時中のページも駆け足で短いので物足りなさはあるものの、歴史の大まかな流れを知ることができるのは面白い。

本当に今になって歴史の教科書をまた読みたいと思いますわ。捨てちゃったけど…

■風間教場/長岡弘樹

→素質や見込みがない者を容赦なく退校させてきた風間教官。今回は、「誰も辞めさせない」ことが条件。風間なりのやり方で、果たして退校者を出さないことはできるのか。シリーズを最近読んでいたせいか、今までで一番読みやすかった。冒頭の風間に対する違和感の答えはラストに。

新春ドラマも楽しみ。

■天空の犬/樋口明雄

→山好きならとオススメいただいた本。

山岳救助隊という山登りをする人がお世話にならないようにしたいありがたい組織が舞台。山の偉大さと恐ろしさを再確認したと同時に、慣れない仕事を仲間達から認められていく主人公の成長物語でもあり、相棒の救助犬メイとの絆の物語でもあり、きな臭いサスペンス展開もありと、壮大な話だった。

面白かった。

■店長がバカすぎて/早見和真

→これまでの早見さんらしからぬ、かなり軽いタッチの語り。

本屋大賞にノミネートされたのは、本屋さんで働く人の実情が書かれていて、なるほど、本屋に勤めている人ならばさぞかし面白く読めるのだろうな、と納得。本屋で働くことの大変さ、労働環境、賃金の低さ、そしてこの物語の店長がバカすぎて常に主人公はイライラし、仕事を辞めたいと思っている。

主人公の言葉遣いの悪さに不快感もあり(実際自分も言葉遣いが悪いので他人に与える不快感を考えて反省したくらい)、あまり好感を持てなかったこともあり、自分には合わない話だったように思う。

これまでの早見作品には個人的に大きな外れはなく、むしろ好みだったのでこれまでの作品にはない本だったことは言っておく。

■銀齢探偵社 静おばあちゃんと 要介護探偵2/中山七里

→驚異的なほど新作発表を続ける中山さん。新刊を追いかけていると、中山さんの作品ばかり読んでいる気がする(笑)

最初はなかなか話に入りこめなかったけど、岬が登場したり、独立した事件と思っていたものが繋がっていく様にだんだん面白くなってきて、最後に「そしてここからさよならドビュッシー」に繋がっていくのね・・・!というのが分かっておお!と思いました。

このシリーズの前作も、さよなら~も読んでからかなり時が経っていて忘れている部分が多いので、読み返したいなあと思ったりします。

静おばあちゃんの生き様が凛としてどこまでも格好良い。

■ハルカの空 南アルプス山岳救助隊K-9/樋口明雄

→シリーズ1作目が面白かったので、2作目へ。夏実以外のハンドラーたちの目線の短編もあり、更に仲間たちの考えや想いが分かって良かった。

今回は特に「冬山」が舞台のものが多く、山の恐ろしさ、厳しさを改めて実感。やっぱり山登りをやっていても、冬山、ことに雪山に登ろうとは思えない。やはり、命の危険と隣り合わせだから。そんな冬山で事故や遭難に遭った登山者たちを救助隊のメンバーたちが救う。

表題作の「ハルカの空」では山小屋で働く人から見た宿泊客のマナーや、山小屋のご主人、奥さんの器の大きさが伝わる。

山で亡くなった父親が遭難しそうな兄妹を救う「サードマン」には思わず目頭が熱くなった。

■あきない世傳 金と銀(九)淵泉篇/高田郁

→前作がとにかく続きが気になる!!という展開で終わったので、丁度良いタイミングで発売していたこの最新刊を買おうか本当に迷ったのですが、図書館の予約を待ちました。

(ネタバレあり)

結よ・・・本当にそれでよかったのか・・・と思わずにはいられない、手酷い裏切りでした。

実の妹の裏切りを許せない一方で完全に憎むこともできない幸。肉親であるが故に、店主としての怒りと妹に対する思いの狭間で苦悩する幸が読んでいて辛かったです。

また、一緒に働く仲間たちにとっても、これまで一緒に店を盛り立ててきた結のこの裏切りには・・・本当に酷いです。

音羽屋の陰湿ともいえる嫌がらせが、五鈴屋が呉服を扱うことすらできなくなる窮地に陥れ、その一方で結が店主となった店では五鈴屋で培ってきた商法をそっくりそのまま繰り広げている・・・こんなむごいことがあろうかと。。

一冊丸々苦しい展開が続きますが、それでも幸は知恵を絞り、また新たなものを生み出していきます。きっと報われる日が来るよね、と次巻が気になる終わり方でした。

■望み/雫井修介

→ラジオで紹介されていて、あらすじを聞いて読んでみたいなと思った本。

雫井さん、実は初めて読みました。

薬丸岳さんやほかの作家さんに比べると、前半が冗長に感じました。が、ある事件に息子が関わっているらしいと分かるが、加害者なのか被害者なのか分からないという究極の状況で、家族はそれぞれ何を思うのか、という家族の揺れる心境がリアルに描かれていて、引き込まれました。

加害者でもいいから生きていてほしいと思う母と、自分のこれからの仕事や進路を考えると加害者側でないことを願う父と妹と。決して死んでいてほしいと思っている訳ではないけど、生きていた場合=加害者側であることが分かっている状況で受け入れることはできるのか。。

関係者というだけでマスコミに追われ、ネットに悪意のある書き込みをされ・・・もし自分が同じ立場だったら、加害者側でないことを祈ってしまうかもしれない・・・

子供がいる人には、もしかしたら起こりうるかもしれないこと。でも子供がいなくても色々と考えてしまう話でした。

■隣はシリアルキラー/中山七里 

→中山さんの連続刊行が止まらない(12ヶ月連続で出すとかそういうあれなんですっけ?)。今回は、宮藤と葛城のコンビが登場する話。

薄い壁の向こう側で、深夜不穏な音が漏れ聞こえてきたら・・・

私も耳が良すぎて音が気になって眠れなくなるタイプなので、こんな人が隣にいたら恐ろしい想像が止まらないかも。。

しかしこの本では、隣人が想像通りおぞましい事件の容疑者という状況。

果たして真相は。

面倒見の良い先輩と友達以上恋人未満の女子が出てきて、どちらかが真犯人かなーと思って読んでいたけど、先輩がマジで良い人で本当にほっとしました(笑)。

■スター/朝井リョウ

→子供がなりたい職業の上位に入るYouTuber。この登場人物達のように、はっきり言って、YouTuberに対して得体のしれなさというか、嫌悪感がすごくある。

ただ、子供を持つ母でもある友人の家に遊びに行くと、どちらかというとネットに疎かったはずの友人が、子供にYouTubeを見せている。それも、複数人で同じ状況であることに驚きを隠せなかった。

友人が、というより子供が積極的にYouTubeを見る、という時代らしい。

鉱の故郷である島で、当たり前のように母がYouTubeを見、YouTuberの話が出る違和感。でもこれが普通なのだ。

尚吾と鉱が学生時代に作成した映画が、とある賞を受賞。その後、憧れの映画監督の元で働けることになった尚吾と、映画の題材として撮っていた人物をYouTubeで紹介するため再び映像を撮ることになった鉱。

それぞれ映像作品に携わる道を選ぶも、全く異なる媒体で仕事をする二人。

より視聴者を獲得し、バズることで、質より中身をとること。こだわりを持ち、より良い、質のある作品を届けること。

どちらが正しいのか、今の時代に合うのかは正直分からない。けれど、お互いの進む道が異なりながらも、最後に二人がたどり着いた場所と、これからの未来は明るい兆しでなんだかとても嬉しくなった。

■ブロッケンの悪魔/樋口明雄

→山岳救助隊K-9シリーズ第三弾。今回は、国家とテロリストと、自衛隊、警察、山岳救助隊、山小屋で働く人々とが、銃撃戦あり、死者も出るわでこれまでにない規模の展開。

特に山小屋で働くことになった松戸の奮闘がハラハラドキドキの展開。

個人的には山小屋が貴重な存在であると知っているだけに、何もこんな山の上で、山小屋で働く人を人質に取るなんて!とテロリスト達に対する憤りを感じてしまった。

あと、救助犬達の活躍をもっと見たかったなあというのはあるが、安定の面白さだった。

ONE PIECE novel LAW/坂上秋成

→漫画の小説って、今までそこまで満足した覚えがなく、どうなのかしら?と思いながら読む。海賊の中でも、トラファルガー・ロー率いるハートの海賊団は、特に仲間に対しての思いや信頼関係の強さを感じるけど、中心メンバーのベポ、ペンギン、シャチとの出会いと、海賊団結成、航海を始まるまでの経緯が丁寧に描かれる。

原作では描かれていないローの少年時代とその後の物語だが、小説でも十分に伝わり、脳内で生き生きとローや仲間たちが動いていた。

病気による迫害、コラさんとの別れ、辛い境遇を送ってきたローが、信頼できる仲間、友達との出会いで「ハート」の海賊団を結成する。やはり好きなキャラクターだ。

 

2020年はここまで。

再読している本もいくつかあるのだが(荻原規子さんの「西の善き魔女」シリーズとか)、読書メーターに載せておらず失念しているため割愛。