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花と流れ星

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死んだ妻に会いたくて、霊現象探求所を構える真備。そのもとに訪れる、傷ついた心を持った人たち。友人の両親を殺した犯人を見つけたい少年、拾った仔猫を殺した少女、自分のせいで孫を亡くした老人…。心が騒ぐ全5篇を収録。




道尾秀介さんの本です。

ようやくきました!
予約してから大分経っていた気がします。

「真備」シリーズの第三弾。

今回は長編ではなく、短編集になっています。
第一、第二弾ともどっしりとした長編だったせいか、短編は少しだけ物足りなさを感じました。

それでも、やっぱりこのシリーズ大好きです。

するりと難事件を解決してしまう真備、真備の妻でもあった亡くなった姉を想い、真備を想いながら側にいる北見凛。真備の旧友で、真備の探求所に入り浸っている道尾。

このデコボコトリオ(?)が、本当に良い味を出しています。

基本的に、作者と同じ登場人物が出てくる話って好きになれないことが多いのだけど、このシリーズの「道尾」だけは別。

イケメンな本物の道尾さんとは違って、この「道尾」はなんというか、抜けていると言うか、間抜けというか・・・良い意味で何だか心が和んでしまうくらい、ちょっと憎めないキャラなのですよね。

そして、凛の嘘をつけないところであるとか、真っすぐな所がとても可愛らしく、飄々としているようでいて、過去の想いを捨てきれない真備といったこの三人共に、個性があって、そしてどれもが何だかとても愛おしいと思えるのでした。



流れ星のつくり方
モルグ街の奇術
オディ&デコ
箱の中の隼
花と氷



流れ星の~だけは、アンソロジーで読んでいた作品でした。

「箱の中の隼」だけは、これまでのシリーズものと似た感じでしたね。
少しだけ他の作品より長い話なので、満足感はありました。
そして、道尾がメイン?の話なので楽しめました。

個人的に好きなのは、「花と氷」と「オディ&デコ」。

今後も楽しみなシリーズです。
色々な話が読めて、もっと読みたい!という欲は出て来ちゃうくらい短いのだけど・・・
素敵な誕生日プレゼントになりました。