酒はやめられるのか!?その時、家族がとった行動は!?そして、待っていた意外な結末…。強制入院したアルコール病棟で起こる珍奇な騒動。別れた元妻と子どもたちとの優しい時間。情けなくも笑えて切ない脱アル中私小説。
鴨志田穣さんの本です。
この本、間違って別の人が予約していた本が手元に届いてしまったため(別途日記にて書きますが)、別に読むつもりもなかったのですが、読んでみました。
恥ずかしながら、私、この鴨志田さんとやらを知りませんでした。
私の中で、この人の自伝的小説なのかと思って読んでいたのですが、巻末に「この物語はフィクションです」という文字が!
え?でもこれ、実話でしょ??
他の方のレビューを見ると、とても高い評価なんですが・・・ごめんなさい。
私はどうしてもあのどうしようもなかった自分の父親の姿を連想してしまって、全然共感も感慨も受けませんでした。
私はどうしてもあのどうしようもなかった自分の父親の姿を連想してしまって、全然共感も感慨も受けませんでした。
そもそも、アルコール依存になって、体がズタボロになって、何度も命の危険を伴って・・・母親や元妻や子供に心配と迷惑を散々かけてるのに、どうして飲むのよ!
依存症がすぐに治るなんてありえないかもしれないけど、強い意志を持ってほしい。
依存症がすぐに治るなんてありえないかもしれないけど、強い意志を持ってほしい。
こう何度も入退院を繰り返し、血を吐くわ、不気味な色の便を出すわ、ぶっ倒れて救急車で運ばれるわと繰り返されたら、そりゃ愛想尽かすでしょ。
なのに、妻のなんと優しい事よ。
母親は実の息子というのもあるだろうけど、結局赤の他人の、どうしようもない元旦那なのに、別れてもなお世話をやいてあげるなんて・・・!とそっちの苦労ばっかり気になって仕方ありませんでした。
母親は実の息子というのもあるだろうけど、結局赤の他人の、どうしようもない元旦那なのに、別れてもなお世話をやいてあげるなんて・・・!とそっちの苦労ばっかり気になって仕方ありませんでした。
自分の父親も、一日中酒を飲んで、仕事もせずに部屋で競輪の賭けごとにいそしんでいたどうしようもないオヤジだったので、あれはやっぱり一種のアルコール依存だったんだろうなとしみじみ思うのでした。
そのせいか、どうしても酒に依存気味な人が苦手なんです。
付き合ってる人がそういう人だと、すぐにダメになっちゃうのね。
多分私が耐えられないせいなんでしょう。
多分私が耐えられないせいなんでしょう。
結局酒に逃げるしか出来ない人は、何だか脆くて壊れてしまいそうで、多分それが怖いんだろうなあ。
・・・家族愛を感じられる・・・よりは、どうしようもねえな!依存なんて!と思わず目を背けたくなるような本でした。
ただ、とてもさくさく読める文章ではありました。
ただ、とてもさくさく読める文章ではありました。
身近にのんべえの身内やらがいない人には、きっともっと素晴らしく心に残る本になるかと思いますよ。