12歳の野宮朔は、舞踏家の父と二人暮らし。夢は、物語を書く人になること。
一風変わった父の仲間とふれあい、結構面倒な学校生活を切り抜けながら、一歩一歩、大人に近づいていく。
そんな彼女を襲った、突然の暴力。そして少女が最後に選んだ、たった一つの復讐のかたち-
一風変わった父の仲間とふれあい、結構面倒な学校生活を切り抜けながら、一歩一歩、大人に近づいていく。
そんな彼女を襲った、突然の暴力。そして少女が最後に選んだ、たった一つの復讐のかたち-
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島本理生さんの本です。
サイン会に参加出来なかった悔しさから、絶対サイン本はゲットしてやる!と思っていたのですが・・
るいさんが探して買ってきてくれました。
るいさんが探して買ってきてくれました。
いつもありがとう!
物語の3分の2までは、舞踏家の父と二人暮らしである朔と、父の周囲にある一風変わった面々との交流と、少しだけ息苦しい学校生活の中で自分の思った通りに行動を取り、周囲から反感を買いがちな鹿山さんという友達と、気になる存在の田島君とのやりとりが中心に描かれていきます。
暴力は、一体どこで姿を現すのか?
どことなく学校生活も暗めなのだけれども(あの頃特有のちょっとしたクラス内の対立的なものがあったり、男女間の上手くいかない感じとか)、舞踏家の父は相変わらず優しくおおらかで(それでも、母に見捨てられたことで、父を失うことにかなりの恐怖心を抱いているというのは伝わってくるのですが)、もしかしたら父が暴力を・・?
と悶々としていると、いやいや・・意外な所に、体を傷つける以外の暴力がやってきたのでした。。
と悶々としていると、いやいや・・意外な所に、体を傷つける以外の暴力がやってきたのでした。。
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島本さんは、ナラタージュの時もそうでしたが、身近な人(まして、前半では物凄く良い人!と思っていた人とかが)の裏切りを書くのが、悲しい程上手い。
だからこそ、ああ・・なんでこの人は。。
と悲しくなってしまいました。
子供にとって、こんな暴力は理由も分からないし、自分自身が何をされたのか?なんて大人になるまで理解出来ないのではないでしょうか?
・・今作は、結局最後まで悶々としたまま終わってしまいました。
鹿山さんのことや、田島君のことも、もう少し詳しく書いて欲しかったかもなあ。
せっかくそれぞれいい味を出している子達だったから。
せっかくそれぞれいい味を出している子達だったから。
それに、父が舞踏家であるということがあまり話に活力を与えてくれていない感じがしてしまいました。
・・いやあ・・今回は暗い話だった。
島本さんは、ハッピーエンドをほとんど書かないので・・時々酷く心配になったりします。
島本さんは、ハッピーエンドをほとんど書かないので・・時々酷く心配になったりします。
次作に期待しますかね。