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プラージュ

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仕事も恋愛も上手くいかない冴えないサラリーマンの貴生。気晴らしに出掛けた店で、勧められるままに覚醒剤を使用し、逮捕される。仕事も友達も住む場所も一瞬にして失った貴生が見つけたのは、「家賃5万円、掃除交代制、仕切りはカーテンのみ、ただし美味しい食事付き」のシェアハウスだった。だが、住人達はなんだか訳ありばかりのようで……。

誉田哲也さんの本です。
 
星野源主演でWOWOWでドラマ化していたもの、という印象だけはあったのですが、こういう話だったとは。
 
なんでしょう、不思議な読後感。
 
(ネタバレあり)
罪の重さ軽さはあるものの、「前科者」達が集まるシェアハウス。
主人公もそうですが、住人達の「前科」も故意でないものもあるものの、なかなか重い。
 
当の主人公まで、今までは「訳あり」の住人たちと思っていたところから、「前科もち」と知った瞬間にその人達に抱いていた印象をがらっと変えてしまう。
 
ただでさえ世間は冷たいのに、前科を持っているというだけで生きにくい世の中。
更生をしようとしている人もちゃんといるのに、でも自分が前科を持った人に対峙した時、果たして偏見を持たずに見る事ができるか・・・と思うと考えさせられる話でした。
 
その中で、オーナーのじゅんこさんの料理がとにかく美味しそうで美味しそうで!
重いテーマを扱っている中で唯一の癒しでした。
(4点)