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嗤う淑女

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“稀代の悪女"=蒲生美智留(がもう・みちる)。
天賦の美貌と巧みな話術で、人々の人生を狂わせる――

野々宮恭子のクラスに、従姉妹の蒲生美智留が転校してきたのは中一の秋だった。 美智留によって、イジメと再生不良性貧血という難病から 救われた恭子は、美智留の美貌や明晰さに憧れ、心酔していく。
やがてある出来事をきっかけに、二人は大きな秘密を共有するに至った。

時を経て、27歳になった美智留は「生活プランナー」を名乗り、 経済的不安を抱える顧客へのコンサルタント業を行なっていた。アシスタントは恭子だ。 ストレス解消の散財によって借金を抱える銀行員の紗代、就職活動に失敗して家業を手伝う弘樹、働かない夫と育ちざかりの娘を抱え家計に困窮する佳恵……美智留は「あなたは悪くない」と解決法を示唆するが……。

中山七里さんの本です。
 
「月光のスティグマ」に続き、中山さんの作品ではあまり楽しめなかったです。
というのも、何となく「生い立ちが不幸」「聡明な美人」という設定となると、やはり親からの性的虐待であるとか、殺人など、典型的なパターンの展開になっていくのが目に見えていたからです。
 
それもあって、何となくタイトルから敬遠して今まで読んでいなかったのですが、読んでみる事に。
 
そして読み始めて、何か前に読んだ事があるような設定だな・・・と思ってしまったのと、他の皆さんの感想のように「白夜行」の雪穂的な人間、というところまで思うことができず、どうにも中途半端な気持ちで読んでいました。
 
登場人物達の誰にも共感を持てないどころか、嫌悪感しかない。
そして最後の最後に「美智留」視点の語りが入るところは、ちょっと残念だったかと・・・
敢えてその視点で書かないでぼかしても良かったなあと個人的には思ったり。。
 
うーん、これは好みではなかったです。
(3点)