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屋上の道化たち

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まったく自殺する気がないのに、その銀行ビルの屋上に上がった男女は次々と飛びおりて、死んでしまう。いったい、なぜ?
「屋上の呪い」をめぐる、あまりにも不可思議な謎を解き明かせるのは、名探偵・御手洗潔しかいない!

島田荘司さんの御手洗シリーズ第50作目にして最新刊。
 
待ちに待った御手洗シリーズです。
期待して読み始めました。
 
ん?
これ本当に御手洗と石岡君は出てくるのかしらん?
 
中盤くらいまで、銀行員達の話と情けない男の話とサンタクロースの話が続き、一体いつ出てくるのだろうと不安になったころ・・・
 
馬車道で御手洗と石岡君が同居していた時代の話ということで、ようやっと懐かしい気さえしてくる石岡君の語りの章に。
 
しかしこの事件のプロローグから今に至るまで、人が3人も死んでいるのに軽いと感じるのは何故なの?
会話がダラダラと続くせいかしら。
 
読みづらさはないし、つまらないとはっきり言えるほどつまらない訳ではない。
なのに何だか全体的に「軽い」気がする。。
 
御手洗が登場してからはいつものように一人で納得し、説明もないまま事件は解決の方向へ。
 
この当時の全然理解していない石岡君に対して苛々している御手洗、という構図は何だか懐かしく、あーこの読者を置いてけぼりにして御手洗だけ真相を知っちゃっている感も久しぶりで(笑)
 
だけども真相を知っても、ああ・・・そうなのね、という程度にしか感じなかったです。
 
なんでしょうね、分厚い割に会話が多いし、余計な話も結構多かった気がしてしまいました。
それなら石岡君の語りの章をもう少し増やしてほしかったなあとか思ったりも。

御手洗シリーズ50作目ということで、巻末にはシリーズのリストが。
 
全部読んでますが、やはり初期の頃の冒頭からぐいぐい引き込まれる感じの話も読みたいですね。
シリーズを追い続けている人の、息抜き程度には楽しめるかも?
 
ただ、初めて御手洗シリーズを読むと言う人は間違ってもこの本からは入らない方がいいと思います。。
 
ともあれ、大好きなシリーズ。
島田先生が健在な限り、追い続けていきたいです。
次作に期待!
(3.5点)