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星籠(せいろ)の海 上

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瀬戸内海、松山沖に浮かぶ興居島の湾に、連続して死体が流れ着く―奇妙な事件の調査を依頼された御手洗潔は、石岡和己とともに瀬戸内へ。解決への鍵を求めて訪れた場所は、古代より栄えた「潮待ちの港」、鞆の町を擁する広島県福山市だった。しかし、御手洗たちの到着直後に発生した死体遺棄事件にはじまり、鞆もまた不穏な気配を漂わせていた。これは瀬戸内を揺るがす一大事の兆しなのか!?古からの港町に拡がる不穏な団体の影―怪事件の続く「時計仕掛けの海」に、御手洗潔が挑む!圧倒的な面白さ!ミステリー界の最先端に立つ巨匠が放つ渾身の一撃!


島田荘司さんの御手洗潔シリーズ最新長編。
 
いやーもう御手洗シリーズの新作が発表されると聞いてずーっと楽しみにしていたのですよ。
しかも石岡君と横浜に住んでいた頃、日本での話というからまた嬉しい!
 
ここ最近の御手洗シリーズでは、外国でかなり多忙を極める御手洗とコンタクトを取るのも一苦労の石岡君であるとか、長編ではなく短編集で御手洗がちらりと出てきたりする感じになっていて、初期のころの石岡君と御手洗のコンビでの話も読みたいなあと思っていたところ。
 
上巻もかなりの分厚さですが、だいぶ読みやすくて少し驚きました。
 
なんだろう、かなり久々に御手洗シリーズを読んだせいもあるかもしれませんが、御手洗の変人っぷりがちょっと控えめになっているというか。
石岡君との怪しい関係を否定も肯定もしないところだとか、ちょっと茶目っ気溢れる御手洗を読むことができました。
たぬきに朝ごはんをあげているシーンとか、何だか意外過ぎて不思議でしたしね(笑)
 
さてさて、下巻でどうまとめてくるのかが気になりますね。
 
幕末、薩摩藩主の島津斉彬と懇意だった阿部老中の話が出てきたり、謎の新興宗教が怪しい動きをしていたり、複数の死体が流れ着く場所があったり、途中途中この話はどこにつながるのだろう?と気になる話も入ってきていたり。
凄く続きが読みたいです。早く手元にこないかな。
 
ともあれ、久々の御手洗シリーズ、読んでいてとてもわくわくしました。
(4点)