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きのこ帝国「猫とアレルギー」

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名盤きました。
 
私はきのこ帝国を知ったのが本当にここ最近のことで、インディーズで活躍している頃の曲はほぼしりません。
確かラジオで聞いて気になると思ったんだったか・・・。
 
それで前作の「フェイクワールドワンダーランド」を買うか買うまいか迷って全曲視聴したら「やばいこれ買わねば」と思い買いに行ったんだよな。
 
その中でも「クロノスタシス」「You outside my window」はもろに好みな感じ。
ライブでもワンマンやフェスで見る機会があってすっかりファンになったのですが、
 
メジャーデビューアルバムということもあるのかもしれませんが、
まずジャケ写に驚きます。
 
今までを大して知らない私ですら、驚いたのだからきっと初期からのファンには衝撃とも言えるのではないでしょうか。
 
殊更女であることを強調しようとしなかった音楽、ファッション、ライブを見ていたから、全体的に「優しい」と感じられるきのこ帝国メンバーの微笑みと、女性メンバー2人のふわっとした笑顔、ナチュラルメイク、そして「2人とも実はめちゃくちゃ可愛いやんけ!」と突っ込んでしまうほどふんわりとした雰囲気のジャケ写なのです。
 
そしてその驚きは、曲を聴いて納得。
 
私が毎日聞いている「SCHOOL OF LOCK!」にゲスト出演した際、ボーカルの佐藤さんが10代の頃にすごく好きだった忘れられない大切な人を思って歌った曲なのだそう。
今は会えない訳ではないけれど、相手は結婚もしていて、もうどうこうなることもできない人らしい。
だけどそういうものを全て受け入れて大切な思い出として受け止めることができた時にできたこの1枚、というような。
 
それを聞いて本当にすとんと納得できたんですよね。
 
これは初期ファンとか、10代にはまだ分からない感覚かもしれない。
三十路も超えた私から見たら、紛れもなく当時私が好きだった(ギター)ロックであり、最大限の恋の歌だなって思ったんですよ。
しかも音楽をやっている人が恋の話を書いたっていうのがようく分かる「君に借りた紙ジャケのCANのアルバムを破いちゃったこと」とかさ。
 
1枚遠しで聞いて、それで今に至るまでリピートして何度も聞いてます。
 
ポップというのとは違うかな、私にはロックだなと思えるし。
聴きやすいけど、決して万人受けするという安易な感じでもなくてさ。
 
凄く優しいんですよね、この音楽達が。
 
疾走感溢れるナンバーの「35℃」、ダークな過去作も彷彿とさせる「スカルプチャー」とか。
「駅のホームできみに似た後ろ姿を目で追いかけてしまう」とか「また同じ香りに騙され振り向く、何度も」とか。
年を重ねてきたからこそ分かるすっごい些細な事なんだけどさ、分かるなあって思うんですよ。
 
それでいて「猫とアレルギー」とか「ハッカ」の優しさとか泣きそうになりますよ、これ。
また、一曲以外全部日本語のタイトルというのも良いなって。
日本語詞だからこそ伝わってくる繊細な場面、情景、見えないはずなのに感じられないはずなのに何故か匂いや光景を感じてしまうようななシーンがいくつも浮かんで。
 
これはきのこ帝国の大きな転換となる一枚だと、少なくとも私は思います。
 
あまり音楽のレビューは見ないようにしているのですが、初期ファンの方には複雑な心境なのか賛否両論なのですね。
私は逆に最近知ったばかりと言うのが良かったのかもしれないですね。
より自分好みの音楽になっているという印象を受けるし、前作と比べる限りだけど、凄く前進しているなと感じました。
早速4月のワンマンライブのチケットも取ってしまいましたよ。
 
個人的にすっごく好きな一枚になりそうです。
っていうか本当このあーちゃんと佐藤さんの可愛さはヤバいです(笑)
 
佐藤さんの高過ぎず低すぎずな声も結構好みなんですよね。
殊更女を強調している可愛い系の人とかより、実は物凄く女らしいと感じるギャップもまた良しです。
 
レビューとか大逸れて言えないほどの文章ですが、ちょっと久々に伝えたいような気持ちになったので思わず書いてしまいました。ぜひ視聴してみてください!
 
きのこ帝国「猫とアレルギー」