24人のクラスメイトたちそれぞれを主人公にした24のストーリー。子どもじゃないけど大人でもない特別な季節。
森絵都さんの本です。
クラスメイト一人一人の話を書いている小説、というと豊島ミホさんの「初恋素描帖」が浮かびました。
（関係ない話ですが、豊島さんご結婚されたんですね！）
ただ豊島さんの話はクラスメイト全員ではなかったのと、中学2年生だったのもあって今回の森さんの中学1年生のクラスメイト全員を描くというのとはちょっと違っていましたよね。
中１って、まさに大人でも子供でもない感じですよね。
つい最近まで小学生だったわけで。
男の子なんてまだまだ全然声変わりもしていない子もいるし、性に目覚めるかそうでないかくらいの境目じゃない？
女の子はぐんぐん大人の仲間入りをするけれど、まだちょっと子供から抜け出せてないような年頃。
児童書からデビューしている森さんだからこその繊細なタッチで書かれているこの小説。
とっても読みやすくて、何だか甘酸っぱいような気持ちになりました。
大人になれば全然気にならないようなことを、本気で気にしていたんだなああの頃・・・なんて懐かしく思ってしまったりして。
中学１年、入学してから夏休みくらいを描いているせいか、そこまでスクールカーストの影が色濃くないので読みやすいというのはあるかも。
これが高校生の一人一人を書くとなると、もっと現実的な話になってしまいますもんね。
さて次は後期へ。
