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気分上々

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「自分革命」を起こすべく親友との縁を切った女子高生、家系に伝わる理不尽な“掟”に苦悩する有名女優、無銭飲食の罪を着せられた中二男子…、人生、単純じゃない。だからこんなに面白い。独特のユーモアと、心にしみる切なさ。森絵都の魅力をすべて凝縮した、多彩な9つの物語。


森絵都さんの本です。
 
ショートショート、短編などなど、アンソロジー小説などに収録された作品を一冊にまとめたものです。
既に読んだ事のある作品が結構ありました。
 
この作品を読んでますます実感したのは、森さんの大人向けの作品が全く私には合わないということ。
逆に、中高生が主人公の話を書かせたら森さんの右に出るものはいないのでは?と思うくらい、本当に魅力的な話をかく方だなあと思いました。
 
どうも森さんの大人向け小説の登場人物がリアリティがないというか、非現実的な感じがしてならない。
あと、無条件に海外に行って放浪する話とか、海外を舞台にした作品に苦手意識があるので、それらは全て楽しめませんでした。
 
既にアンソロジー小説で読んでいた「17レボリューション」はとても面白かったし、表題作の「気分上々」も最高でした。
大人向けの中でもダークな印象のある「東の果つるところ」は楽しめましたね。
 
突出して素晴らしい!と思ったのと全然楽しめない・・・と思ったのが半々だったのですが、総合的に評価は高めなので、好みの問題でしょう。
 
森さんの全てが詰まった短編集です。
(4点)