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君のために今は回る

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ねぇ、銀杏。わたしたちは確かに友達だったよね?わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師…みんな必死にくるくる生きてる。だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語―。

白川三兎さんの本です。
 
観覧車の幽霊・・・というので、もう少しファンタジー的な話を想像していたせいか、思っていたより現実的な幽霊で面食らいました。
 
幽霊になった主人公側の視点と、その主人公の友達で幼馴染の銀杏(女子)の視点で物語は進みます。
 
主人公以外の、銀杏の周りにいる人達(銀杏も)がとてもバラエティに富んだキャラクターで、そしてとても好感が持てる感じだったのでキャラクターは立っていたなという感じなのですが、主人公のキャラが凄い薄くて弱くて・・そして何故そこまで銀杏に固執するのか、観覧車の幽霊になったのはなぜなのか?というあたりがあまり触れられていない感じで終わってしまいました。
 
観覧車がモチーフの割にそんなに絡んでいないような。
 
結局観覧車を舞台にした意味ってあるのかな??と疑問に思う感じで、これもちょっと期待外れだったかもしれません。
ただ、今回はキャラクターが好きな感じだったので(特に銀杏がいい)、つまらないという訳ではなかったのですけどね。
 
このテーマならば、ファンタジックな展開でも読んでみたかったかも。
(3.5点)