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かんかん橋を渡ったら

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寂れた温泉町・津雲へと続くかんかん橋。菊ばあちゃんの嫁入り、出征、食堂『ののや』の真子達親子の別れ……、多くを見送った今、町を容赦ない不況が襲う。それでも生き抜く女たちの、母なる強さと温かい涙の物語。


あさのあつこさんの本です。
 
あさのさんにしては分厚くて読みにくさのある本でした。
地方新聞に連載されていたもののようですね。
 
前半は何とも気鬱になるような暗い印象のストーリー展開。
特に菊おばあちゃんの章はリアルなだけに余計鬱々とした気分に。
 
真子の話でようやく各章の繋がりが分かってきて、中学生の少年の野球に励む姿はまた「バッテリー」のあさのさんらしくとても魅力的に描かれていました。
 
慣れるまで時間がかかったものの、中盤以降からは割とスムーズに読めたかな。
 
血の繋がる母親と繋がらない母親。
どちらについていくのか、今回真子が出した答えは、きっと後悔のないものだと思いたいです。
 
個人的に奈央さんの肝っ玉母さんっぷりは好き。
和久君にも幸あれ。
(4点)