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残月 みをつくし料理帖

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吉原の大火、「つる家」の助っ人料理人・又次の死。辛く悲しかった時は過ぎ、澪と「つる家」の面々は新たな日々を迎えていた。そんなある日、吉原の大火の折、又次に命を助けられた摂津屋が「つる家」を訪れた。あさひ太夫と澪の関係、そして又次が今際の際に遺した言葉の真意を知りたいという。澪の幼馴染み、あさひ太夫こと野江のその後とは―――(第一話「残月」)。その他、若旦那・佐平衛との再会は叶うのか? 料理屋「登龍楼」に呼び出された澪の新たなる試練とは・・・・・。雲外蒼天を胸に、料理に生きる澪と「つる家」の新たなる決意。


高田郁さんの「みをつくし料理帖」シリーズ第八弾!
 
大分待ちました!もう続きが気になって仕方がなかったです。
 
7巻までは、何処まで不幸がふってくれば気が済むんだ!というくらいに辛い事が続き、とりわけ又次が死んでしまったことが私は一番ショックだったのですが、それから1年、発売まで今か今かと待っていて。
 
今回から新章突入でしょうか?
7巻までの「その後いったいどうなってしまったの?!」という読者のやきもき感にこたえるべく、①澪と小松原のその後②芳の息子、佐平衛との再会③野江との再会④澪のその後が語られます。
 
その分、料理の物語への比率は少なめ。少々残念ではありますが、相変わらず登場する料理はおいしそうなので良しとしましょう。
 
野江ちゃんとの再開は意外とあっさりでしたが、澪が天満一兆庵とつる屋に留まる理由はなくなり、野江の身請けのためにどう動いていくのか?展開が気になるところですね。
 
少しだけ美緒が出てきて、わがまま娘だったのに綺麗な大人の女性に変貌を遂げていたのは嬉しいですね。
 
ふきの料理の腕が上がっているのも、将来のつる屋を背負っていくのだろうか?と希望の見える展開。
小松原様との恋は残念ながら終止符を打たれた様子。こちらは少し残念ですが・・・。
 
源斉先生の方は動きませんが、芳にも新たな展開があった今、今後澪自身もどうなっていくのが気になりますね。
 
今回は、1~7巻までの気がかりを一気に払拭してくれる巻という感じ。第一章のエピローグ的な感じか。
 
みをつくしシリーズといえば、試練に立ち向かう澪が痛ましく、応援したくなる感じのイメージだったので、今回は希望の見える展開が続き、ようやく肩の力が抜けました。
 
次巻も気になりますね!
(5点)