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夏天の虹 みをつくし料理帖

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想いびとである小松原と添う道か、料理人として生きる道か…澪は、決して交わることのない道の上で悩み苦しんでいた。「つる家」で料理を旨そうに頬張るお客や、料理をつくり、供する自身の姿を思い浮かべる澪。天空に浮かぶ心星を見つめる澪の心には、決して譲れない辿り着きたい道が、はっきりと見えていた。そして澪は、自身の揺るがない決意を小松原に伝えることに―(第一話「冬の雲雀」)。その他、表題作「夏天の虹」を含む全四篇。大好評「みをつくし料理帖」シリーズ、“悲涙”の第七弾。


高田郁さんの本です。
 
待ちに待った第七巻。
予約してようやく予約確保の知らせが来たところ、地元の図書館に普通に置いてあったという・・・。
 
今回はともかく辛い事ばかりの連続でした。
毎度毎度、主人公の澪にとって辛い展開が続いても、少しばかりの光が見えるラストに救われていました。
けれど・・・まさかの展開に、思わず涙が出て来ました。
 
(ネタバレありますが)
好きな人に想われながら、その道を選ぶことができなかった澪。
一層料理に身を入れようと思った矢先、
自身が苦境に立たされている時、さりげなく助けてくれた小松原は、別の女性との縁組が決まったという話を耳にし、嗅覚と味覚を一時的に失う災難に見舞われてしまう。
料理をするにも頼りない中、助っ人として2ヶ月ほど又次がやってくる。
しかし嗅覚と味覚は回復しないまま、又次が吉原へと帰る日が。
そこで起こった悲劇――
 
いつも澪には辛い展開ばかりが続きます。
今回は本当に苦しい展開ばかりで、胸がはりさけそうでした。
それでも、つる屋の面々の温かさ、強さ、優しさがじんと染みました。
又次から料理の手ほどきを受け、頼もしくなってきたふきの姿に救われました。
 
次巻まで少し時間が空くとの事ですが、一体どんな展開になっていくのでしょうか?
今度ばかりは少し希望の見える展開を希望したいところです。
(5点)