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美雪晴れ ―みをつくし料理帖―

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名料理屋「一柳」の主・柳吾から求婚された芳。悲しい出来事が続いた「つる家」にとってそれは、漸く訪れた幸せの兆しだった。しかし芳は、なかなか承諾の返事を出来ずにいた。どうやら一人息子の佐兵衛の許しを得てからと、気持ちを固めているらしい―。一方で澪も、幼馴染みのあさひ太夫こと野江の身請けについて、また料理人としての自らの行く末について、懊悩する日々を送っていた…。


高田郁さんの「みをつくし料理帖」シリーズ第九弾。
 
いよいよ次巻で最終巻だそうで・・・もう発売していますが、図書館で借りて読んでいるのでようやく9巻を読む事ができました。
 
このシリーズ・・・凄い事だと思うのですが9巻にして全ての巻で、自分の評価が5点満点中5点なのです。
シリーズものって、何処かで失速したりちょっと昔と違ってきちゃったな、みたいになったりもするじゃないですか。
 
そういうのがみをつくしシリーズにはないんですよね。
序盤から中盤まで苦労の連続、辛い事が続き、又次の所でもうどうなってしまうんだ・・・!と思うどん底までいく展開ではありましたが、どんな苦境にも自分の信念を貫いてぶれない、諦めない澪の姿にじんと胸を熱くします。
 
登場人物達の温かさ、個性豊かなキャラクターも好きだし、一遍一篇がどれも捨て回がないんですよね。
愛おしい気持ちになるというか。
 
そして今回はご寮さんが嫁ぐ事を決め、息子夫婦と孫とも交流が復活したりと嬉しい展開が続きます。
 
あとは澪自身の料理人として生きる道が定まること、野江の身請けが叶えば万々歳なのですが・・・
最終巻、どうやってまとまるのかな。
 
買ってしまえばすぐ読めるけど、まだ楽しみは後に取っておこうと思います。
今回も素敵な一冊をありがとうございました。
(5点)