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飛鳥のガラスの靴 吉敷竹史シリーズ⑭

映画俳優の大和田剛太の自宅に、差出人不明の郵便小包が届いた。なかから、塩漬けにされた剛太の右手首が…。剛太自身は行方不明のまま、事件は迷宮入りの様相を呈した。警視庁捜査一課の吉敷竹史は、この管轄違いの事件に興味を抱く。彼は主任と衝突しながらも、敢然とこの難事件に挑むが…。


島田荘司さんの吉敷竹史シリーズ。
 
通勤時間が短くなってから、本を読む時間があまり取れなくて結構時間がかかってしまいますね。
個人的に面白かったので、何とももどかしい気持ちでした。
 
元妻の通子が出てくると、どうしてこうも吉敷はグダグダになってしまうのでしょう。
仕事も出来て、何でもスマートにこなせるのに、こと女性の(特に通子の)ことになると、鈍感で女心を分かってあげられない。
 
御手洗潔シリーズの「龍臥亭事件」と「龍臥亭幻想」を既に読んでいるため、通子のあの態度の理由は分かっているせいで余計に吉敷の鈍感さがもどかしい!
 
直接通子との対面は叶わなかったものの、迷宮入りしそうな事件へ迫っていく吉敷。
そりのあわない主任との口論で、1週間以内に事件解決を宣言してしまう吉敷だが、今度こそ万事休すか?!というくらい予想がことごとく外れていくので、一体どうなってしまうのかとハラハラしました。
 
前半の女性の話が、「飛鳥のガラスの靴」の本の内容だった、ということなんですね。
吉敷が追う事件ととうとう登場人物がリンクした時、一気に線が繋がった感じでぐいぐい惹きこまれました。
 
次作は通子の過去が描かれるそう。
早く読みたいです。
(4点)