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ジェノサイド

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急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。創薬化学を専攻する大学院生・古賀研人は、その不可解な遺書を手掛かりに、隠されていた私設実験室に辿り着く。ウイルス学者だった父は、そこで何を研究しようとしていたのか。同じ頃、特殊部隊出身の傭兵、ジョナサン・イエーガーは、難病に冒された息子の治療費を稼ぐため、ある極秘の依頼を引き受けた。暗殺任務と思しき詳細不明の作戦。事前に明かされたのは、「人類全体に奉仕する仕事」ということだけだった。イエーガーは暗殺チームの一員となり、戦争状態にあるコンゴのジャングル地帯に潜入するが…。


高野和明さんの本です。
 
レビューを見ると真っ二つに分かれていて驚きます。
内容的に某国に触れていたりするせいもあるのですね。
私は特に好きでも嫌いでもないので、そこはあまり気にせず物語として楽しんで読みましたが・・・。
 
本屋大賞2012の2位に選ばれた本作。
読書メーターでも話題になっていたのでいつか読みたいとずっと思っていました。
地元図書館で発見し、読み始めたものの、分厚く濃厚なストーリーに3日ほどかけてようやく読み終えました。
 
前半は3つの視点から進む話の集合点がなかなか見えてこなくて掴みづらいなあという印象だったのですが、日本を舞台にした研人サイドの話から手繰るように少しずつ関係性が見えて来てからは続きが気になって気になって!
 
てんでバラバラに動いているように見えた話が、すっとまとまってぐいぐいと惹きこまれるストーリー展開には感心するばかりでした。
 
少数の難病に侵される病気と闘う人間、儲けを優先せず相手の命を救いたい一心で新薬の開発に挑む開発者。
国家間の脅威、独裁者の政治・・・人間の醜い所も綺麗な所も全部見せつけられて、目が離せない展開でした。
 
うん、面白かったです!
時間がかかっても読了する価値ありですね。
(4.5点)