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学生時代にやらなくてもいい20のこと

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現役大学生作家として『桐島、部活やめるってよ』でデビューした著者もついに今春卒業。社会の荒波におびえつつ振り返るのは、学生時代の数々の思い出。カットモデルをすれば失意を味わい、熱い青春を求めて出かけた自転車の旅では尻の痛みを得る。そうして万事無為、やらなくてもいいことばかり為した日々の総決算、就職活動をついに迎え……。


朝井リョウさんの話題の?エッセイ本。
 
かなり期待していましたが、期待を裏切られませんでした。
それどころか、豊島ミホさんの「底辺女子高生」に続き、墓場まで持っていきたいエッセイ本になりました(笑)
 
まず、朝井さんは現役大学生作家(現在は就職していますが)で、イケメンで早大生で、爽やかな方という印象しかなかったのですが、Twitterで垣間見せる抜群の言葉のセンス。
これは期待せずにはいられないと思っていたのですが、なんと朝井さんも何処でも構わずお腹を壊してしまう体質の持ち主だったとは・・・!
 
自分もトイレエピソードには事欠かないので、「あー分かる分かる!」と冒頭の「便意に司られる」から激しく同意しながら読んでおりました。
そうそう!
トイレがないと分かった瞬間に突然痛み出すお腹。
電車ではトイレがある車両に移動したりとか、そうそうそう!とうんうん頷きながら読み進め、その時点でこのエッセイ本への期待度は間違いなく上がりました。
 
その後、朝井さんの自虐的で面白味に溢れた大学時代の様々なエピソードや、オカンの面白エピソード、自分が書いた就職活動に関するエッセイをリアルに添削(=突っ込みまくる)するというエッセイが収録されており、ニヤニヤしてしまいました。
 
特に記念すべきスマホデビューを飾った時のあのとんでもない事件(笑いました!)や、受けていた授業が全く別のものだったことに気付かなかったとか、様々な企画モノカフェへの取材話だとか、これでもかこれでもかと面白い話が沢山詰め込まれていました。
 
私が頑張って朝井さん風にエッセイ的なものを書いたところで、絶対面白くないもんな。
この言葉のセンスは本当に凄い。
 
それにしても、平成生まれなのに若干昭和生まれではないか?と思う事を知っていたりする朝井さんが気になるのですが(笑)
 
このエッセイを読んで、朝井さんの大ファンになりました。
ファンから大ファンに格上げです。
 
直木賞候補にもなっておりますし、今後もかなり期待してしまう作家さんですね!
(5点)