夢を追い続けた弟・ヒビトと、夢を思い出した兄・ムッタ。二人の兄弟が宇宙を目指す大人気漫画『宇宙兄弟』。宇宙、兄弟、ロケット、夢―作品中にちりばめられたキーワードを元に豪華執筆陣が小説・エッセイで新たな世界を生み出した!辻村深月、福田和代、宮下奈都、中村航他による夢の文庫オリジナル。
福田和代
常盤陽
宮下奈都
ダ・ヴィンチ・恐山
全く漫画を読んだ事もなく、映画にも興味がない私が、何故このような小説を手にとったのか？
それは勿論、辻村深月さんの名前があったからにほかありません。
知識も興味もない。
そんな私が読んで、果たして楽しめるのか？
いや、もう意外と楽しめました(笑)
辻村さんの話は、この小説だけでも十分価値があるとうならされる一品。
特に私も年子の妹がいて、妹が嫌われている訳ではないけど微妙に浮いているポジションにいて、自分より頭も良くて確固たる自分を持っている、という設定がまんま自分と当てはまり、恐いくらいでした。
そういえば最初は私が「りぼん」を買っていたのに、妹まで同じものを買いだして辞めろと言っても結局辞めなくて・・・私が「なかよし」派に転じる羽目になった、強情っぱりな所まで・・・似すぎていて共感しない方が不思議です(笑)
中村航さんは、独特の言葉のセンスで、いつものようにほわあっとした読み応えをもたらしてくれました。
本谷さんの宇宙飛行士体験（？）記も本気なのだかふざけているのか分からないゆるさが良かったですし、壮大過ぎて思い描く事ができない宇宙を知るための一歩として、手に取ってみてはいかがでしょう？
知識がなくても結構楽しめますよ！
(4点)
