No-music.No-life

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少女は卒業しない

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今日、わたしはさよならする。図書室の先生と。退学してしまった幼馴染と。生徒会の先輩と。部内公認で付き合ってるアイツと。放課後の音楽室と。ただひとり心許せる友達と。そして、ずっと抱えてきたこの想いと―。廃校が決まった地方の高校、最後の卒業式。少女たちが迎える、7つの別れと旅立ちの物語。恋愛、友情、将来の夢、後悔、成長、希望―。青春のすべてを詰め込んだ、珠玉の連作短編集。


朝井リョウさんの最新作。
 
今回は少々読みにくい作品もあったのですが、相変わらず言葉遣いが秀逸で瑞々しいです。
 
今回は高校生が主人公、と言う事もあって、随分と感情移入するには歳が離れすぎてしまったなあと思いました。
全然リア充な女子高生ではなかったので、余計想像しにくい部分はあったかな。
 
高校時代に彼氏なんて全くありえなかったし、勉強も出来ないから就職を決めてたし、文化祭でも活躍するでもなく。
もし自分がリア充な女子高生だったら、あったかもしれない過去、といった感じでしょうか。
 
自分が通っていた母校が廃校になる――
田舎ですがまだそう言った事はないのですが、愛着のある校舎と共に卒業する高校生達の気持ちはいかばかりなのでしょうか?
 
個人的には、一話目の「エンドロールが始まる」と「夜明けの中心」が特に印象的でした。
登場人物の中では、「ふたりの背景」の正道が一番好きだったなあ。
 
朝井さん、男子高校生を描くのは勿論なんだけど、女子高生とか女の子を主人公にするとなんか途端に魅力がますよね。
朝井さん自身は男子なのに、何でこんなに乙女心が分かるんだろう?!(笑)
 
今は公開予定の映画「桐島、部活辞めるってよ」がとても楽しみであります。