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ハリウッド・サーティフィケイト

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LAPDに持ち込まれたスナッフフィルム。そこには、ハリウッドの有名女優、パトリシア・クローガーが惨殺される様が映っていた。そして発見された死体からは、子宮と背骨が奪われていた!彼女の親友で女優のレオナ・マツザキが犯人探索を始めた。その過程で、女優志望のジョアンと出会う。彼女は記憶を失っており、何者かの手によってその体から子宮が摘出されているというのだ。事件との奇妙な符合を覚えるレオナ。そして第二の殺人が発生し…。なぜ女優の子宮は奪われたか?「虚構の都」ハリウッドを舞台に奇才が放つ長編本格ミステリ


島田荘司さんの本です。
 
図書館にこの本の単行本が置いてあって、あまりの厚さに御手洗潔シリーズの中でもずっと読むのを避け続けてきたのですが、とうとう読んでいないシリーズものが残り少なくなってきたので・・・思いきって書庫にあった文庫版の取り出しを依頼。
文庫版にて読みましたが、いやもう凄い時間がかかった(笑)
 
解説なしで、828Pですよ・・・。
日曜日から読み始めて、本日水曜日でようやく終結
 
しかし何が悲しいって、最後の一文。
 
【……(略)これは二年後の大事件への序章だった。 <了>】
 
え!
こんなに長い小説を読ませておいて、何その続編がありますよ的な終わり方!
気になるじゃないか!
 
これ、続編とかあるんですか??
 
今回は、松崎レオナが主人公の番外編という感じで、御手洗は電話口でちょっとだけ登場します。
あまりにもさらっと出てきたので、思わずページを元に戻して読みなおしてしまいました。
 
レオナは好きなキャラクターですが、美人で頭も良くて才能も地位も名誉もある完璧と思える女優のイメージが、少しばかり崩れます。
良い意味でも悪い意味でも、彼女はとてつもない孤独を抱えているのだということが伝わってきます。
 
レオナのハリウッド女優としての今の地位に至るまでの苦労や孤独は、多分レオナの中では他人には容易に見せられない部分なのでしょうね。
だから本当の周囲の人間にだけそういう部分を見せる。
色々な悪い噂が飛び交い、どれが本当のレオナなのか分からなくなるくらいに。
 
レオナの周囲の人間は、その人気や才能をやっかんでいたりする人が多いので、悪い目線で描かれます。
こんな悪い奴だったっけ?と考えてしまうほど。
 
なので、最後の展開には驚きました。
えーまさかそんな!みたいな。
 
それまでの展開が長々としているので、最後に急にどんでん返されてついていけない部分も。
 
レオナの孤独を癒す事ができるのは、御手洗だけなんでしょうか。
それを考えると、その孤独はいつまでも続くのだろうなと思われ・・・切ないです。
 
次は「アトポス」!
こちらは、あるいはこの本より分厚いのかも。
返却期限が過ぎているのですが、ちょっと息抜きに別の本を何冊か読んでから読み始めようと思います。
まあそちらは御手洗と石岡君が出ているはずだから、うん、多分読めるよ・・・。