依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ1つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」2人はその「誰か」を探し始める。
辻村深月さんの本です。
ハードカバーを持っているくせに、オークションで文庫版を落札しました・・・。
だって好きなんですもの!
この作品を読むのは、3度目。
ようやく結末を知った状態で、散りばめられたヒントを拾いながら読むということができてきました。
凄い微妙な表現なんだけど、「ああこれが!」と思う部分は結構あるんだなあ。
物語の、本当に些細な部分も見逃せない。
全てはあの結末のための伏線なのだ!
いつかとあすなは、やっぱりあまり得意なタイプのキャラクターじゃないんだけど、あすなの真っすぐさには3回目でやっと好感を持てるようになってきました。
どっちかと言うと、初期作品から(凍りのくじら⇒子どもたちは~⇒ぼくの~)読み進めてきたファンにとってのプレゼントとうか、サプライズ的な楽しみ方で読んで欲しいと思うので、勿論この作品から読んでも楽しめるけれども、ぜひとも順番通りに読んでいただきたいと思います。
現実の高校生は大嫌いなのに、辻村さんが描く高校生の話はこんなに大好きって矛盾してるかな。
でも、信頼できる仲間たちと一つの目標に向かって奮闘する姿に、胸が熱くなりました。
辻村作品は、下巻から
・・・という訳で、下巻を読み始めたところです。
なんでこんなに辻村さんの作品を読んでいると、わくわくするんでしょうね。大好きです!