開業にあたり調査事務所〈紺屋Ｓ＆Ｒ〉が想定した業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。――それなのに舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして……いったいこの事件の全体像とは？ 犬捜し専門（希望）、25歳の私立探偵、最初の事件。新世代ミステリの旗手が新境地に挑み喝采を浴びた私立探偵小説の傑作。
米澤穂信さんの本です。
今まで読んできた探偵小説の中で、間違いなく一番面白かった！と言えるくらいに面白かったです！！
タイトルを見て、最初は全然期待していなかったのですが・・・そんな事なかったです。
ストレスから病気にかかり、やむなく仕事を辞め、探偵事業を始めた紺屋。
犬を探す事を専門とするはずが、何故か舞い込んできた依頼は、失踪人の捜索と、古文書の解読。
犬を探す事を専門とするはずが、何故か舞い込んできた依頼は、失踪人の捜索と、古文書の解読。
転がりこんできたかつての後輩、ハンペーに古文書解読の調査を、紺屋は失踪人捜索のために調査を始めるが――
全く繋がっていないと思われた二つの調査依頼が、奇妙に交差し始め、一つの事件に繋がっていく様は、とても軽快で引き込まれました。
中盤からぐっと面白くなって、真実が明らかになる頃は続きが気になって気になって思わず一気読みをしてしまいました。
この病み上がりの探偵・紺屋と、見た目より使えるハンペーのコンビもなかなか良い感じ。
続編もあるのかな？
とても楽しみ！
今まで読んできた探偵小説が、何となく作者の中で勝手に完結してしまっているような強引さを感じてしまっていた私としては、こんなに面白い探偵小説があったのか！と目からうろこでした。
米澤さん、ちょっと・・・かなり気になる作家です。
