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ブレイクスルー・トライアル

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【『このミステリーがすごい!』大賞(第5回)】技術の粋をつくした難攻不落の技術研究所に侵入し、24時間以内に所定のものを持ち帰るという、懸賞金1億円の一大イベント「ブレイクスルー・トライアル」。数々の障害に立ち向かい、突破するのはどのチームなのか?




伊園旬さんの本です。

第五回「このミス」大賞作品なのだそうです。

昨日読み終えた「パーフェクト・プラン」の後という事もあって、意外とそこそこ面白く読めたのですが、巻末の選評の相変わらずの酷評ぶりに失笑しつつ(笑)。私は意外とありだと思うけどなあとか思ったりしました。

冒頭から序盤にかけて、何となく入り込めないなあと思っていたのですが、主人公の意外な過去が明らかになってきたあたりから、だんだん面白くなってきて。

「パーフェクト・プラン」にもかなりの登場人物が出てきましたが、書き分けが下手だったのが難点だったわけです。

でも、今作は第一章でメインの人物の視点を、第二章で別の人物・・・・としっかりと書いてから、第三章で何人かの視点で描くという寸法だったので、するりと物語りに入って行く事が出来ました。

なかなか文章も面白く、設定も斬新。

ただ、中盤から「~だったのだが。」とか「~だが。」と途中途中にその唐突な文体が入るので、気になって仕方がなかったのを覗けば、台詞も物語展開も割と楽しめるし好感をもてました。