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パーフェクト・プラン

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代理母で生計を立てている小田桐良江は、かつて出産した子供、三輪俊成が母親・咲子に虐待されていることを知り、発作的に俊成を三輪家から連れ出してしまう。そのことを知ったかつての愛人・田代幸司と兄貴分でアングラ・カジノの店長・赤星サトルは張龍生に事態の収拾を委ねる。龍生は、悪夢のような仕手戦に破れた株屋。そんな龍生がとてつもない誘拐計画を思いつく。龍生の父のボケ老人・泰生も加わり風変わりだが結束の固いチームが、「身代金ゼロ!せしめる金は5億円!」計画をスタートさせる。彼らは、いかなる方法でそんな大金をせしめるのか。ネット・トレーディング、ハッカー代理母、胎児細胞、瞬間像記憶……今日的アイテムをふんだんに盛り込んだノンストップ誘拐ミステリー。




柳原慧さんの本です。

このミステリーがすごい!大賞、第二回の大賞受賞作だそうです。

うーん・・・。
この人、あまり文章が上手くないですね。

このミス大賞の作品を最近意識して借りて読んでいるのですが、どうも文章力が弱いという印象を受けました。
やたらと段がつけられているのも最初気になりましたし。

誰も殺さないし、誰も不幸にならないうえに、しっかり金を得られるという一風変わった誘拐計画を実行し、順調にいっていたと思った矢先―突然第三者の介入によって、内部分裂を引き起こされてしまう。
誘拐犯を追う刑事、誘拐犯になってしまった仲間達、そしてそれをかく乱しようとする第三者のクラッカーの存在。

そこに盛り込まれた、幼児虐待、自閉症、オンライントレードハッカー代理母・・・様々な内容がてんこ盛りな訳ですが・・・。

ネット関係の話題が苦手な人は、前半で挫折してしまうかもしれませんね。

虐待をしている母親の過去にも何かありそうだったのに、結局最後の最後まで描かれていなかったり。
事件を追う女刑事が今ひとつインパクトに欠けて存在感が薄かったこと。

また、中盤からそんなこともなくなるのですが・・・前半部分では、登場人物が多すぎるのと、登場人物ごとに視点が変わる事が原因で、すっと物語の世界に入っていけない。

それを文章力でカバーできているわけでもなかったため、最初はとても苦戦しました。

それでも中盤から一筋縄ではいかない誘拐劇が始まっていくので、面白くなってはきましたけどね。


でも、これが大賞なのか・・・という印象を持ったのも確かです。

今は同じくこのミス大賞の本を読んでおります。
多分明日には感想をアップできるかと思います。