蓋を開けたら最後、この近江屋に災いが降りかかる…。決して中を見てはいけないというその黒い文箱には、喪の花・木蓮の細工が施してあった—。物言わぬ箱が、しだいに人々の心をざわめかせ、呑み込んでいく表題作。なさぬ仲の親と子が互いに秘密を抱えながらも、寄り添い、いたわり合う「お墓の下まで」。名もなき人たちの日常にひそむ一瞬の闇。人生の苦さが沁みる時代小説八篇。
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宮部みゆきさんの本です。
昨日残業になって、図書館に寄れなくて小路さんの本を借りてこられなかったので(笑)
少し久々の宮部さん。やっぱり上手いです。
今作も時代小説なのですが、短編ですね。
少し寒気がするような話、人の恨みつらみの話、微笑ましい話、怖い話、悲しいお話・・
様々な人物の、一つ一つの物語が絶妙に語られていきます。
様々な人物の、一つ一つの物語が絶妙に語られていきます。
私はかどわかしが一番好きかもしれません。
でもやっぱり・・宮部さんは長編の方が好きだなと思います。
短編は短編でとても味があるのですが、理解力のない私には一読しただけで結末に納得が出来なかったりするのです。
短編は短編でとても味があるのですが、理解力のない私には一読しただけで結末に納得が出来なかったりするのです。
その点、長編だとじっくり描いてあるから分かりやすくて良いんですよ。
とは言え、やっぱり宮部さんですから短編だって一つ一つの完成度は素晴らしいですけどね!