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名前探しの放課後<上>(再読)

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「誰が、自殺なんて」「それがきちんと覚えていないんだ…」 不可思議なタイムスリップで3カ月先から戻された依田は、これから起こる「誰か」の自殺を止めるため、同級生と「放課後の名前探し」をはじめる−。青春ミステリ。

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辻村深月さんの本です。

先日僕のメジャースプーンを再読し終えたので、ようやく読めます。

結末を知りながら改めて読むと・・ああ・・!凄いです、凄すぎる。

初めて読んだ時は、違和感を覚えることなく読み流していた細部が、ちゃんと結末に繋がってるこの感じ!

一瞬「ん?」と思うんだけれども、初めて読んだ時は気付かない本当に些細な描写なんです。
それが、結末を知った上で読むと「確かに!ここでこの表現って、考えてみればおかしいかも!」と頷きながら読んでおりました。

それにしても・・河野君が一番凄いと思いますよ。
どう見たっていじめられっ子にしか見えないもんな。一番凄いのは河野君だ(笑)

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松永・天木・友春・・羅列されると、松永君があの「郁也」だという事には気付きます。
しかし、天木と友春が・・あー!そうか!そうか!
と分かると何だか嬉しい。小学校時代の思い出話がとても納得できるのです。

あと、椿ちゃんの習い事の類。
ヒントは隠されていて、ピアノに短歌の習い事・・そうか!そうだよね!

それに、秀人君は・・ああ。納得しながら読むと、そうなんだ!と思ったり。

でも、いつかと出会った病院で、長い間入院していて、一年に一回通院しているっていうのは、やっぱりあの「事件」のせいなんでしょうか。

細かい部分が気になるんですが、下巻を読むのがまた楽しみであります。

あ、でもいつかの通う学校の男子の制服は夏でも長袖・・という設定があったけれど、これは理帆子の通っていた高校ともしかして同じですか?
だとしたら、郁也が理帆子と同じ高校に通っているという事が、何だか微笑ましいですね。