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レンタル・チルドレン

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愛する息子・優を病気で亡くした泰史と冬美は、P.I.という会社を訪れた。そこで行われているのは、子供のレンタルと売買。二人はリストの中に優そっくりの子供を見つけ、迷わずレンタルし、翌日には購入を決めた。しかし一カ月後、「優」と名付けた子供は、急速な衰えを見せ始める。突然の病状に戸惑い、P.I.に疑惑の目を向けた泰史は、真相を求めて深夜のP.I.研究所に忍び込む。そこで彼が見たものは…

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山田悠介さんの本です。

山田さんは、何気に凄い沢山の本を出してるんですよね。
もう随分読んだと思ったのに、まだ読めていない本が沢山あります。

大抵山田さんの本は突拍子もない設定が多くて、ある意味で驚かされるのだけれど・・

今回は子供をレンタルするというまたとんでもない設定の話でございました。

ただ、良くも悪くも、この作家は人が考えないような突拍子もない話を思いつくことが出来るという点で、根強いファンに支持されているのではないでしょうか。

ページ数の使い方といい、文章構成といい、文学ファンの方からしたら「こんなの文学ではない!」と怒りを露にする方もいるかもしれません。

けれども、確かに読みやすいのです。
というか、本なんて読まないという人にはぜひお薦めしたい位にするりと読めてしまうのです。

これは、この作家の才能なのか、なんなのか。

何となく目が離せない作家なんですよね。

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ただ、今作は・・子供をレンタルするというとんでもない設定(しかも、2週間で50万、購入っは1千万!)というところで期待させておきながら、最後は「なんだ・・」とあっさりとした結末だったのが残念でした。

そもそも、主人公の知人が登場してきた時点で、何となく展開が読めてしまったのが残念でしたね。

いつだって最後までどんな突拍子もないラストが待っているのだろうとある意味で期待できるものが多いので、今回はオチまで予測出来てしまって少しがっかりしてしまいました。

あと、ありがちなクローンという話に落ち着いてしまったのも残念。

さて、次回は何を読もうかな。