No-music.No-life

ヤフーblogから移行しました。

ニホンブンレツ

イメージ 1
 
近未来、対立の続いていた東西日本がついに分裂した。たまたま東京に来ていた広島出身の博文は、突然の出来事で将来を約束した恋人・恵実と生き別れになってしまう。なんとか彼女に会う方法はないか、小学校の教諭をしながらチャンスを待っていた。ところがようやく潜入した西で目撃したのは、驚きの独裁社会だった。博文は恵実と再会することができるのか?そして2人に待ち受ける驚愕の運命は!?―。


山田悠介さんの本です。
 
本好きの人からやたら批判を浴びている作家と言うイメージの山田悠介さん。
批判するほど本に詳しくないのでたまに読む事もあります。
久しぶりに読んでみたのは、会社で後輩が貸してくれたからでした。
 
とりあえず・・・設定について突っ込んだり、疑問に思ったりしないで何も考えずに読めばそれなりに読めます。
前に比べて格段に文章も読みやすくなった気がしますし、すぐに読み終える事ができました。
 
山田悠介特有の奇抜なストーリーは今回も健在で、こんなことありえないでしょ!と思うのに、あったら嫌だなあと思わせるくらいにはなかなかの独創的な発想だと思います。
 
5年も離れ離れになった恋人が、果たしてずっとお互いを思い続けていられるものだろうか?とか。
分裂するより以前に大分立ち場に違いがあるように思う主人公と恋人が、果たして普通に結婚ができていたのか?とか疑問に思うところは多々ありましたけど、東日本から西日本に潜入し、西日本で指名手配されて逃亡する展開は結構スリリングで楽しめました。
 
しかしどうしても・・・・展開が予想していた通りになり過ぎて・・・。
きっと子供ができてて、ってパターンだろ?と思っていたら案の定でしたし、密会のシーンもいつかばれるだろうしと思っていた通りで。
 
そしてそういう小説を読み過ぎなのか、味方である本郷やお父さんの秘書?がいつか情報を売ったり敵側に寝返ったりして裏切るんじゃないか?と勘ぐっていたのに、最後までいい人で終わってしまったのは拍子抜けでした。もう少し人を信用した方が良いのかもしれませんね・・・。
 
ユーザーレビューで叩かれるほど悪くはないのですが、後輩が言っていた「買ったはいいけど、もう読む事はないかも・・・」という意味が分かる本でもありました。
 
表紙はスカイエマさんなので、ついつい期待してしまいますねえ。
(3.5点)