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一瞬の風になれ② -ヨウイ-

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陸上経験値を上げてゆく新二と連。才能の残酷さ、勝負の厳しさに出会いながらも強烈に感じる、走ることの楽しさ。意味なんかない。でも走ることが単純に尊いのだ…。

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佐藤多佳子さんの書き下ろし3部作第2巻!!

もう、ヤバイ。
面白すぎます。

何と言ってもね、一番凄いのは運動音痴の私ですら、陸上競技の練習風景や試合の高揚感が目に浮かんでくるような感覚がある、って事でしょう。

陸上って、何か少し地味なスポーツだと思ってました。

でも、中学の時(高校は部活が活発じゃなかった)クラスの嫌いな女子が幅跳びで空を飛ぶように凄い記録を出していたのをふと思い出した、そんな感覚。

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主人公、神谷新二。

二年生になり、少しずつ陸上の楽しさ、才能、辛さも覚えてきた頃。

兄の健一が総体でのサッカーの活躍が目にとまり、厳しいプロの道に進む。
旅立ちが近づき、健一は新二にスパイクを買ってくれた。

気になる同じ部の谷口若菜。

おっとりとして、あまり喋るほうでもないのに。
ひたむきで強いその女の子。新二は少し気になっている。

ある日、突然谷口の相談にのることになった。

短距離から、中長距離に変わらないか?
と顧問の三輪先生から言われた谷口は、今現在のショート・スプリントからの転向に悩んでいた。

自分は遅いから無理なのでは?
それに新二のライバル?の仙波を見て、スプリントに憧れていた谷口は悩んでいた。

そこで新二は「可能性」の話をした。

自分の能力みたいなのに幅があるじゃん。最低から最高までさ。その一番上が見えないのがいい。夢とかさ、なんか、そういうことなんだけど、ワクワクできるのいい。やれるかもしれないって自分で思えるのがいい。

それから少し経って、谷口は中長距離に転向した。

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冬場は短距離の大会がなく、10月末から3月末までの5ヶ月は鍛錬期に入る。
ひたすら練習をし、この期間が後の大会の明暗を分ける。

二年になり、後輩が出来た新二。
そんなの関係ないとばかりにボーっとする一ノ瀬連(最高に早い)

中学で早かった奴が結構入り、新二は嬉しいやばさを感じていた。
更に気合も入ってきた。

地区予選。
いつもの試合時過敏性腸症候群がきて、またトイレばかり行ってしまう新二。
しかし、走った四種目は全て県大会に出場が決まった。

インターハイ県予選。

雨振りの日。

雨が降ったらビックチャンスだと言われていた新二は、腹の痛みさえなければ・・
と思っていた。
そんな中、後輩の桃内におなかに変なテーピングを張られた。

そうしたら、何故か腹の痛みが治まってしまった。

予選。
いつもと違う感覚で走れた。軽い!

そして一番のライバル・高梨正巳との試合。
雨はまだ降り続いている。

がむしゃらに走る。

そして-

トップ通過。

信じられなくてぽかんとした。

決勝。

連・高梨・仙波・・

ライバル達に追いつこうと焦ったら、ドンケツだ。。

ショックだった。
連は南関東進出を決めた。

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そして、三年最後のリレー。
南関東出場を決めた・・

だけど・・
連が左太ももの裏側を肉離れしてしまった・・

部長の守屋さんの最後の試合。
連は止める三輪先生を無視して、筋トレをする。
先生は怒る。
連は反抗する。

それでも・・
やはり試合には出ることは出来なかった。

5着。
練習よりも早くなったが、それでも通用しないタイムだった。

北相大会で、三年生4人は引退。

そして、新二は守屋さんから部長に任命された-

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初めての健一の試合を、谷口若菜と行く事が出来た新二。

しかし、本当に谷口のことを好きになってしまった新二。

それでも、夏の間に更に厳しい練習を自分に課し、しっかりと体力と力をつけていった・・

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新人戦。

準決勝。
恐ろしく早いタイムが出た。
10秒台。

そのまま決勝へ行けばいいのに、何度もダッシュの練習をしていたら・・
決勝では加速出来ずに敗退した。

連には勝てなかったが、4位だった。
仙波と高梨にも負けた。

200m決勝。
連との3位争い。

いつもは連の背中を追いかけているだけだった。
なのに競り合っていた。

結局は負けてしまったが、連が近づいてきたのは間違いなかった。

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連の100mの予選と決勝。

出られない新二も、不思議と高揚感で一杯だ。

そこへ母と父が血相を変えてやってきた。

健一に、何かがあった??

そして・・

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3巻が楽しみです。
3年になって、インターハイに行けるのか?

早く続きが読みたい!!