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ひゃくはち

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甲子園行きてぇ、でも遊びてぇ。レギュラー入りを目指してあの手この手、でも女の人にも興味津々。強豪校の補欠球児を主人公に、爽やかなだけでない煩悩だらけの普通の高校野球を描く注目の書き下ろし小説。

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早見和真さんの本です。

今年の夏、映画化もされて話題になっていた本。
しかも、甲子園好きの私にとっては気になる一冊でもありました。

読み終わって思ったのは、「高校球児、サイコー!」という感想で、何故映画を見に行かなかったのかと今更後悔に襲われております・・。

公開している劇場自体が少ない上、もう関東では上映終了している模様。
ヤフーレビューを見ると、高評価なだけに凄く残念です。

出演俳優達も、ほとんど無名の子ばかりなのですが、それが逆に良いのかも。バッテリーみたいな感じで。
気になるなあ。

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早見さんは小説としては今作が初めての作品だそうです。
しかし、全然違和感もなくすんなりと読めました。
まあそれは、自分が高校野球のファンという事も多分に影響しているのかもしれませんが。


名門私立高校の補欠部員にスポットを当てた今作は、高校球児達の真っ直ぐでひたむきなイメージとは随分違っております。

練習の合間の通院日には、合コン。煙草だって吸うし、仲間達とバカだってやる。

確かに、高校時代弱小野球部員がクラスにいたけれど、休み時間に平気で煙草も吸ってたしな・・。
甲子園出場校がよくそういった問題が露呈してしまうことってあると思うけど、案外それが今時の高校生の姿なのかもしれません(でも、実際眉を顰めてしまいますけれどもね・・)

それでも、目指すものは甲子園出場で、更にこの補欠部員はベンチ入りという目標に向かってただただ努力をし続けていくのです。

結末の展開には、高校球児らしからぬものもありましたが・・。

それでも、予選大会でもベンチ入り、あわよくば試合出場を出来た時の主人公の喜びは、充分に伝わってきました。

高校から8年経過した現在と、8年前の過去を遡りながら展開していく物語は、高校野球ファンだけではなく、青春時代を懐かしく思う世代にはキラキラと眩しいくらいかもしれません。

うん。やっぱり高校野球は素敵だ!


ちなみに、タイトルのひゃくはちは野球ボールの赤い糸の数?らしいです。
それと、四苦八苦という言葉。

4×9+8×9=108!

という事が文中に書かれていて、なんて特別な数字だろう!とそこで思わず青春サイコー!と叫び出したくなったのでした。