有名中学に合格して、ぼくの人生、上々、のはずだった。なのに、このごろユウウツだ。まるで張りぼての人形の頭をかぶっているような、重苦しい感覚。そのとき、ふしぎなメロディーが、ぼくの心にすっと流れこんできたんだ…。家出をしていたにいちゃんが「女」になって、帰ってきた!親子・兄弟・友だち同士、あっちでカリカリ、こっちでギシギシ。この世は木協和音でいっぱいだ-
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物語は、魚住さんのイメージからは想像できない異色の物語だ。
幸せそうな家庭。
出て行ったきりの兄。仕事好きの父。出来の良い(と思い込んでいる)息子を自慢したがる母。
出て行ったきりの兄。仕事好きの父。出来の良い(と思い込んでいる)息子を自慢したがる母。
毎日に、嫌気がさしていた頃-
ある日。
自分より大きなハイヒールが玄関に置いてある。
こわばった顔の母。
こわばった顔の母。
「将樹が、帰ってきてるのよ」
そう。
7年ぶりに家に戻ってきた兄の将樹だったのだ。
それも、女の人の格好をして。。。
7年ぶりに家に戻ってきた兄の将樹だったのだ。
それも、女の人の格好をして。。。
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現実から目をそむけようとする父。
自分を保つことでしか接する事が出来なくなる母。
自分を保つことでしか接する事が出来なくなる母。
そして、響は・・
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自分にも兄がいるので、信じられないと思いました。
でも、実際そうなったら・・
どうだろう。
多分一緒に外に出たくない!と思ってしまう。
でも、実際そうなったら・・
どうだろう。
多分一緒に外に出たくない!と思ってしまう。
でも、女の格好をすることで安心した将樹の清清しさは圧巻でした。
響も親のいいなりじゃなく、もっといい形で親に反発できるようになれたらいいなあと思った本でした。