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ガーディアン

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匿名生徒による自警団「ガーディアン」が治安を守る中学校に赴任した秋葉は、問題が少なく安堵する。ガーディアンのメンバーは、問題のある生徒らに「制裁」を行っていた。相次ぐ長期欠席を怪しんだ秋葉が生徒の身を案じるが、同僚は激務に疲弊し事なかれ主義だ。秋葉が学校の秘密に気づくと、少年少女は一変し、天国から地獄に叩き落とされる。大人と子供の思惑が幾重にも交差し――

最近すっかりはまっている薬丸岳さんの本です。

学校の先生って、本当にどういう先生にあたるかは運次第みたいなところがありますよね。

高校3年間の担任はどの先生も微妙で、生徒に無関心であったり、よりそっているようでそうでもなかったりと可もなく不可もなくな先生ばかりでした。

ただ、中学3年間とも同じ先生に担任をしてもらって、その先生が生徒に全身でぶつかってくれて、親身になってくれる先生だったので、本当にこの先生に出会えてよかったなと思っています。

という訳で本作。

かなり荒れた中学だったはずのこの学校。
今や問題児もおらず、穏やかで平和な校風に代わっているのだが、そこには秘密があり・・・

「ガーディアン」という生徒だけで構成された自警団が幅を利かせ、学内の問題をほとんど解決してくれているのだが、同時にガーディアンに反するものや問題のある生徒には「制裁」も用意されていて。

そんなガーディアンの存在に気づいた先生の秋葉は、ガーディアンが行ってきた制裁や主要人物たちが誰なのかを知っていく。

最終的に学校側もかなり生徒のことを考えて動いていることが分かるのですが、それが肝心の生徒たちには伝わっていないことが、ある意味で悲劇だったように思います。
そして最後の最後に意味深な一文・・・

やはりガーディアンのような存在がいないと、平和な学校生活は送れないものなのでしょうか。
考えさせられる話でした。

この話も面白かったです。
(4点)