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ベスト本格ミステリ2017

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本格ミステリ作家クラブが選んだ2016年のベスト本格ミステリ短編&評論のすべて!

小説◎
何かが足りない方程式 天野暁月
早朝始発の殺風景 青崎有吾
もう誰も使わない 西澤保彦
鼠でも天才でもなく 似鳥 鶏
言の葉(コトノハ)の子ら 井上真偽
交換日記 葉真中 顕
シヴィル・ライツ 佐藤 究
琥珀の心臓(ハート)を盗ったのは 青柳碧人
佐賀から来た男 伊吹亜門
もしかあんにゃのカブトエビ 倉狩 聡

評論◎
日常の謎』と隠密--瀬川コウ『謎好き乙女と奪われた青春』論 諸岡卓真

解説◎
ベスト本格ミステリ2017解説 廣澤吉泰

久々のノベル!
 
この大きさと上下段の文字。
読みやすいわー。と思いながら読み始めたのですが、苦手なジャンルのものも結構あり、なかなか苦戦。
読むのに時間がかかりました。
 
王道の本格ミステリ、探偵もの、キャラが立っている日常ミステリもの、警察ミステリ、時代小説ミステリ等々・・・色々なジャンルなのですが、特に面白かったのが葉真中さん!
「ロストケア」でも印象に残った作家さんですが、もう見事に騙された・・・!
 
この収録順も良かったと思います。
王道のミステリが続き、探偵が出てきて謎を解く、といったものが続いた中で、異色の警察もの。
普通に読んでいたら、まさかのどんでん返しが!
こんなにヒントが冒頭に記されていたのに、完全に騙されていました。油断したー!
そんな意味でも久々にやられたー!と思える小説でした。やっぱり葉真中さん、良いわ。
 
青崎さんはやっぱり上手いなあと相変わらず思いましたし、似鳥さんはキャラが立っていて読みやすかったですし、倉狩さんはミステリという感じではないのですが、ちょっと不思議、と思う謎から優しい事実が明かされるラストにおいて、一番物語的な感じでしたかね。結構こういうの嫌いじゃないです。
 
ともあれ、私は本格ミステリは難しいと思ってしまうし、難しいトリックも全然分からない人なので、ちょっと全体的に難しい印象でした。
 
ただ初読みの作家さんで気になったものは、他にも読んでみたいですね。
(3.5点)