《この世界で、たしかに生きていると信じたい――》
そこらへんに落ちている石ころのように人畜無害で、存在感のない人間、鈴木伊織。
彼女がこんな存在に成長したのは、生きるためだった。
鈴木伊織のことを認識できるのは、友人の春日部さやか、ひとりだけ。
そんな不思議な力を持つ彼女は、春日部の話をきっかけに、上条先輩のことを知る。
かっこいい先輩は、バスケ部で主力選手として大活躍。
気になった鈴木伊織は“体質"を活かして、こっそり彼のストーキングを始めたが……
そこらへんに落ちている石ころのように人畜無害で、存在感のない人間、鈴木伊織。
彼女がこんな存在に成長したのは、生きるためだった。
鈴木伊織のことを認識できるのは、友人の春日部さやか、ひとりだけ。
そんな不思議な力を持つ彼女は、春日部の話をきっかけに、上条先輩のことを知る。
かっこいい先輩は、バスケ部で主力選手として大活躍。
気になった鈴木伊織は“体質"を活かして、こっそり彼のストーキングを始めたが……
中田永一さんの本です。
表紙イラストは浅野いにおさん。
中田さんが本を出し始めた頃って、露骨に正体が分かるような小説を書いていなかったような(笑)
福岡出身の某○一さんであることを敢えて言わないけれど、バレても気にしません的な感じが今回すごく出ていました(笑)
普通に○一さん名義の作品、と言われても納得する感じだったかな。
あらすじを全く知らずに読み始めたので、超能力がテーマと知ってびっくりしました。
最初の2編は中田さん特有のレベル1の主人公が故の「特技」なのかなというレベルで読めちゃったせいもあるんですが。
「ファイアスターター湯川さん」と「サイキック人生」が好みでした。
タイトルのインパクトから長編だと勝手に思っていたのですが、今回も短編集です。
今までの中田さんの作品とは毛色が違っていましたが、面白く読めました。
(4.5点)