伊坂さんは「死神の精度」で、米澤さんは「夏季限定トロピカルパフェ事件」で、三崎さんは「バスジャック」で既読の作品でした。
ただ、久々の再読だったので普通に楽しめる。特に三崎さんの「バスジャック」は秀逸です。
その他の作家さんは初めて読みましたが、前半までのミステリで満足した、という感じから、グロ系ホラーに変わって行く不思議な短編集でした。
明川さんのブラックな感じの世界感は結構嫌いじゃなく、一つの作品として出ているみたいなのでちょっと気になりました。
思いのほか楽しめたのが、田中啓文さんのジャズとミステリの融合した作品は意外でしたが、最後にスカッとさせられました。文章も読みやすかったので、他の作品も読んでみようかな。
生理的に受けつけないものもあったりしましたが、全体的に見るとなかなか完成度が高いように思います。
ただ、ミステリと称するには語弊がある感じではありましたけどね(後半ホラー)。
(4点)