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迷子の王様 君たちに明日はない5

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迷い続け、悩み抜いたからこそ、やって来る明日がある。大ヒットシリーズ、堂々完結! 一時代を築いた優良企業にも、容赦なく不況が襲いかかる。凄腕リストラ請負人・村上真介のターゲットになったのは、大手家電メーカー、老舗化粧品ブランド、地域密着型の書店チェーン……そして、ついには真介自身!?


垣根涼介さんの「君たちに明日はない」シリーズ。
何と最終巻のようです。知らずに、あー新刊出たんだーと図書館で予約した次第。
読んでびっくり!終わりだと!?
 
ということで、当時このシリーズが始まった時って、派遣切りやら不況が続く中で、リストラがかなり話題にもなっていたような気がするんですよね。
ドラマ化もされたし、ある意味「旬」の話題だったなあと。
 
今こうして3回目の転職を終えた自分が読んでみると、リストラと言う事自体が珍しくも何ともなくなってしまって、当たり前な事ととして受け入れられている自分に驚きます。
 
実際私もリストラのようなもの(事業所閉鎖による契約期間満了)を経験していて、毎度働く事とは何なのか?を深く考えさせられたり、この本の中に出てくる人物に感情移入して読んでしまったりと思い起こせばかなりどっぷりとこの話の中に入り込んでいる自分がいました。
 
最終巻ということで、リストラ請負人という会社を興した社長が会社をたたむ事を決め、真介自身も自分の身の振り方について考えるきっかけになっていきます。
 
リストラのターゲットの人達は、案外あっさりと退職を決意して、且つ仕事も有能な人ばかりだったのでちょっと呆気なかった気はするのですが、時期的にもここでこのシリーズを畳むのは良いタイミングだったのかも?とも思います。
 
ただ、やっぱり色々考えさせられる好きなシリーズだったので、終わってしまうのは淋しいですね。
(4点)