放課後の実験室、壊れた試験管の液体からただよう甘い香り。このにおいを、わたしは知っている――思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想いを描く。時をこえて愛され続ける、永遠の物語!
筒井康隆さんの本です。
初めて読んだのは、小学生か中学生の頃か。
母親が持っていた、オリジナル版の文庫を借りて読んだ記憶があります。
あの頃も相当な衝撃とワクワク感を感じたのですが、10代、20代、30代と何度も再読してきて、そのたびにワクワクする感じは変わりませんね。
今の年齢で読むと、未来人との淡い恋がまた切なく感じますね。
SFはそんなに得意ではなかったのですが、この作品をきっかけでタイムトラベルとか親殺しのパラドックスとかそのあたりに興味を持ち始めた気がします。
他2編もSF的な要素がありますが、やっぱり表題作の「時をかける少女」は秀逸。
名作だと思います。
七瀬シリーズの方が好きではあるけれど、この作品は別格だな。
(4点)