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百瀬、こっちを向いて。

高校入学以降、パッとしない毎日を過ごしている相原ノボル。ある日、何かと懇意にしてもらっている先輩の宮崎瞬(工藤阿須加)に呼び出され、自分の隣のクラスの生徒である百瀬陽を紹介された上に奇妙な提案をされる。それは瞬が校内で抜群の人気を誇る神林徹子という恋人がいるにもかかわらず百瀬とも付き合っているといううわさを払拭するため、彼女とノボルが期間限定で恋人同士を装うというものだった。


出演:向井理/早見あかり/竹内太郎/石橋杏奈/工藤阿須加/ひろみ(第2PK)/西田尚美/中村優子/きたろう 他
監督:耶雲哉治
原作:中田永一「百瀬、こっちを向いて。」


ももクロ早見あかりが出ている、と言われても「誰やねん」と突っ込んでしまうくらい無知な私。
そして予告編を見たら、これは観に行かないだろうなと一瞬で思った作品。
 
しかし思っているよりユーザーレビューの評価が高かったので、見てみようと思い行く事にしました。
有給消化対策で取った平日休みに池袋まで観に行ったのですが、公開から1ヶ月近く経っていても10数名はいました。
なかなか好評のようですね。
 
さてさて感想です。
予告編を見た時から思っていたのですが、向井理を出演させるために作った原作にはない蛇足のシーンやら何やらが鼻につきました。
 
低予算、あまり有名どころのいないキャスト(個人的には好きな原作は無名でもイメージの合う俳優に演じてほしいから大歓迎)の中に、中田永一さんの素晴らしい原作と向井理を出演させるためにちょっとばかし無理な演出をしている所はいらなかったなと思うのです。
 
どう考えてもあの地味な男子がイケメンになるとは思えないし(地味男子好きなので、大人になって向井理へ変貌を遂げたというのが解せないのである)。
高校生時代の回想シーンが続くので、高校生役を演じている俳優陣達がとても自然で良いのですよ。
だから現実に帰って向井理が出てくると、あれ?ってなってしまう感じ。
 
うーん、私があまり向井理が得意ではないということも差し引いても、この感情を分かっていただけるでしょうか。
 
レビューを見て期待し過ぎてしまったせいもありますが、まあそこそこ面白かったかなという感じでしょうか。
 
ただ、早見あかりはなかなか良かったです。
「百瀬」という女の子を映像化するとこうなるんだ、って初めて色がついたような感じ。
 
つんとした表情が凄く似合っていて、鼻にかかった声も嫌味がない。
元アイドルやアイドルにありがちな棒読み演技ではなく、とても自然でした。
 
逆に映画の脇役でちょこちょこ出ている石橋杏奈、結構好きなんですけど・・・この役はちょっと高校生っぽくなかったかなあと思いますね。
世間知らずのお金持ちのお嬢様という設定だからだけど、私服が完全に女子大学生的な感じで・・・大人ッぽ過ぎてちょっと高校生っぽくなかったのは残念だったかな。
 
それでも、総じてノボルと百瀬、先輩と彼女を演じた4人の俳優には満足でした。
そして原作でも泣かせてくれた田辺君は、映画でもしっかり泣かせてくれました。
 
結末は原作とは少し違います。
敢えて「百瀬、こっちを向いてよ」という高校生時代の百瀬とノボルのシーンで終わらせて良かったと思うんですよ。本当に向井理を出したいがために原作にない設定を付けくわえたうえ、蛇足的なエピローグが全く生きてなくてそれが残念でなりませんでした。
 
向井さん批判をしたい訳ではないのですが・・・・違和感があって仕方なかったのでこんな感想になってしまいました。
一度観てみる価値はある映画だったと思います。
 
次は「渇き。」を見たいです。めちゃくちゃ胸糞悪くなりそうだけど予告編観たら気になって仕方ないのです。
(4点)