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追憶の夜想曲(ノクターン)

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豪腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する“悪辣弁護士”御子柴礼司(みこしばれいじ)は、
夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する。
対する検事は因縁の相手、岬恭平(みさききょうへい)。
御子柴は、なぜ主婦の弁護をしたのか? そして第二審の行方は?


中山七里さんの「贖罪の奏鳴曲」に続く、御子柴シリーズ第二弾。

 
御子柴の名前だけは強力に印象に残っていたのに、読み進めるまで気づかずに読んでいました。
 
裁判に対する相手の岬は、「さよならドビュッシー」などのシリーズで知られる岬先生のお父さんなんですねー。
中山さんは、凄い巧妙に登場人物のリンクを入れてくるので、本当に憎めないというか・・・久々に読むと気付かないくらいさりげなかったりします(笑)
 
少年時代、残虐な犯罪を犯した過去を持つ弁護士の御子柴。
夫殺しの容疑である女性を弁護することになり、女性の過去を辿っていく――
 
真犯人や家庭内で起こっていた事などは何となく想像がついて、やっぱり当たってしまったのですが・・・何故小説の世界では少女に対する近親者への性的虐待がやたらと出てくるのだろうと思いますね。
 
ミステリやら刑事ものやら、本当に頻繁に出てくるので予測がついてしまうのにやっぱり苦手です。
 
ついに御子柴の過去が裁判上で公になるというラストですが、まだ続編はあるのでしょうか?
敏腕弁護士の岬との対決も御子柴が連勝状態なので、更なる対決も読んでみたいです。
 
中山さんの作品にしては薄め(といっても普通の小説程度には厚みはありますが)なので、かなり読みやすかったです。
(4点)